絶対的強者《2→Ki》4 ページ32
週末の店内は、満員御礼。
オレたちの指定席だったカウンターにも、知らない誰かが座っていた。
「ニカちゃん……、奥よ。」
「あ、うん。ありがとう。ﾌﾌｯ」
女将さんが、オレにだけ少しトーンを落としてそう言って、店の奥の個室へと目配せした。
驚くかな？
って、にやける口元を隠して、Aを連れて店の奥へ進む。
ミツに教えて貰った店で出会えたんだから、一応、お礼を言うべきか？
僻むかな？
羨ましがるかな？
「……高嗣？」
急に黙ったオレに、不思議そうなAの声が名前を呼ぶ。
「あ、ごめん。」
閉じたふすまの前で振り向いて、Aの手を握る。
日常から開放された賑やかな声が響く店内。そのざわめきにかき消されないように、耳元に近づく。
「急でゴメンね。会社の先輩なんだけどさ、あ、オレにこの店教えてくれた先輩ね。Aのこと、紹介したいの。」
「えっ？！高嗣がお世話になってる方？え、どうしよう……。」
急な提案に、あたふたしながら、自分の服装や髪型を気にし出すAが可愛い。
「大丈夫。
どこから見ても、自慢の彼女。」
「……ちょっ、やめてよ。」
オレの本心からの言葉は、Aの白い頬を桜色に染める。
それから、ふーーーっと深呼吸してから「頑張る。」って、変な気合いを入れた。
＊＊＊
「ミツ！おつかれっ！」
内心ワクワクしながら、ミツの驚く顔を想像して、いつもみたいに襖を開けた。
「……えっ。」
その瞬間。
驚いた顔をしたのは、何故かAの方で、オレの背中に隠れるようにして俯いた。
「おっせーーよ。」
言葉とは裏腹に、嬉しそうなミツの声。
「ごめんごめん。ちょっと、ミツに紹介したい人がいてね。連れてきたの。」
でも、きっと、オレの声の方がニヤけた声だったと思う。
オレの陰に隠れたカノジョの姿に気づいて、予想通りに驚くミツが騒ぎ出した。
してやったり！！！
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植尾あい(プロフ) - nanacoさん» んふんふ(//∇//)楽しんでいただけたようでよかったです！こういう雰囲気は、藤ヶ谷くんが似合いますよねぇ。また、イチャイチャするだけのお話を書きたいなーと、思いました！ (2020年7月31日 17時) (
レス) id: 3c990321a7 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - 甘々藤ヶ谷さん！(//∇//) ごちそうさまでした、最高すぎます…(TT) ありがとうございます(TT) (2020年7月30日 23時) (レス) id: a7b3edb10a (このIDを非表示/違反報告)
植尾あい(プロフ) - ナナさん» ナナさん！！！お久しぶりです！お元気でしょうか？ そうなんです！星に願いをに続いて、運命なんです！伝わってよかった(^^) 切ないけど幸せな気持ちになってもらえたら嬉しいです。 (2020年5月30日 13時) (レス) id: 3c990321a7 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - あいさんお久しぶりです！！これは運命…と気づいた瞬間に涙が…。心がポッと暖かくなりました！！ (2020年5月30日 1時) (レス) id: 3bad9f733c (このIDを非表示/違反報告)
植尾あい(プロフ) - ソフィアさん» 年下俺様生意気な渉に迫られて、メロメロですよね。年上イメージがある横尾くんですが、こんな関係も時にはありかな？と。楽しんでいただけて良かったです！ (2020年5月8日 22時) (レス) id: 3c990321a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：植尾あい
| 作成日時：2018年9月12日 22時
