衝撃クッション ページ26
及「本当に！？」
勢いだけで頷いておく。
「そうだったのか……」とか、「眼鏡なのに……」なんて声が後ろから聞こえる。眼鏡だからってみんなが勉強出来ると思うなよ。
松「どの教科が？」
『全部です』
そう返すと、辺りがしんと静かになった。
国「いや、全部じゃないだろ」
金「英語は出来るんじゃないか？」
『あ、そっか』
ぽん、と手のひらを叩く。
この二人はうちがアメリカにいたことを知っている。英語の授業でよく先生に話しかけられるため、結構前には知られていた。
そもそも、そこまで必死に隠しているわけじゃないけど。
なんて考えていると、「なぁ、前から思ってたんだけど」と花巻さんがためらうかのように前置きをした。
花「小谷ってアメリカ人？」
「え？」
「え？」
「え？」
「え？」
順番にこちらを振り返る人たち。ドミノか。
花「この前英語をペラペラ喋ってたの見たんだよ」
『あー……アメリカ人ではない、ですね。アメリカにいました』
あの先生と話しているところを目撃されるとは……ぬかった！ この三ヶ月頑張って、ようやく日本人に擬態出来るようになったのに！
国「今までよく気付かれなかったな」
金「俺、正直時間の問題だと思ってたぞ」
『なんてこった』
パンナコッタ。そんなにバレバレだったのか。
温「あ！ だからよく考え込んでるの？」
繰り返し頷くと、温田さんは笑顔で成る程！と言った。理解者がいる、ここに。
及「衝撃の新事実……！」
岩「それもびっくりだが、もうひとつの方がびっくりだわ」
岩泉さんは背後に般若を背負いながら、こちらに近づいてきた。それに気づいた国見さんは秒で逃げる。残像が見えたよ。
岩「小谷、前の小テストの最高点は？」
『……十点です』
岩「何点満点だ？」
あれー、何点だったかなーあ。
国「百点満点」
は、薄情者……！
岩「ほぉ……？ そりゃあまずいなぁ……？」
なんなら怒鳴ってほしい。こっちの方が怖い。あと渡さんまで笑顔で般若を背負うのやめてほしい。めっちゃ怖い。
『死ぬ気で頑張ります！ 赤点取らないように！！』
岩「よく言った。他のやつらも死ぬ気でやれよ」
死ぬ気が強調されたのに肩を跳ねさせる仲間達(勝手に)
かくして、地獄のテスト対策が始まったのであった。
次回？ ……地獄を見る気はあるか？ (大嘘)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 826人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
水上灯 - とちゅうでアジさんとかイシダイさんとか言ったのマジくそワロタｗｗｗｗｗｗ (2022年8月27日 13時) (
レス) id: 278a10c8d3 (このIDを非表示/違反報告)
はむ - すごく読みやすくて面白いです！完結してしまうと思うと寂しいですが完成を楽しみに待っております！無理のないよう更新頑張ってください！応援しています！！ (2020年5月28日 1時) (レス) id: 655f827a56 (このIDを非表示/違反報告)
木乃伊(プロフ) - とっっても面白いです！更新頑張って下さい！！ (2020年5月27日 16時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
bu-ko(プロフ) - アッッッ好きィ……………応援してます…！ (2020年5月27日 2時) (レス) id: 11f43cf002 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - コミカルで面白いし、夢主ちゃんのちゃんとしたかわいさもあるところほんとに最高です！！応援しています！ (2020年5月27日 0時) (レス) id: f0b62f3d9b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：藍原 | 作成日時：2018年4月14日 20時
