鳥から一本ひくと烏 ページ12
次の日から、少しずつ仕事を教えて貰えるようになった。
よし、とペンの蓋を閉める。
今はホワイトボードに練習試合の予定を書いていた。
及「あ、火曜日練習試合だって！ みんな！」
早速、と言わんばかりに及川さんがホワイトボードの予定を部員に話す。
岩「相手はどこだ？」
及「んー、烏野」
及川さんの発言に驚いてしまった。
からすの？
思考にふける間にも、話は続いていった。
松「ね、小谷」
話が終わると、松川さんの手が肩に置かれた。いつもより声が小さい。
『はい？』
松「あれ、書いてたよね？」
ホワイトボードの字についてらしい。
『書きました』
頷くと、松川さんはさらに声を小さくした。
松「字、間違えてる……」
『え？』
松「烏が鳥になってるよ」
からすがとり？ 意味が分からず、首を傾げる。
松「一本線多いよ」
理解した。
『だから烏野って言ってたんですね……』
これ以上誰かに指摘されないように、全力で走って直した。
＊
飛んで火曜日。
練習試合は初めてで、今日はずっとソワソワしていた。
園「小谷さん、相手校のお出迎えに行ってくれる？」
『はい！』
仕事を出来るのが嬉しい。
多分門かな、と当たりをつけ、やや急ぎめに向かう。
すると真っ黒なジャージを着た集団が既に体育館へと歩いてきていた。
『烏野高校さんですか？』
一応聞いたけど、もし同じ高校だったら地面に埋まりたくなるほど恥ずかしい。
「はい。マネージャーさん、ですか？」
雰囲気が主将の人が答える。地面に埋まるのは回避した。
『そうです』
こっちの体育館です、と口に出そうとする前に、聞き覚えのある声で名前を呼ばれた。
「あれ、Aちゃん？」
え？ と声の主を探す。
烏野高校の人も不思議そうだ。
「ここだよ」
ひょっこりと横から出てきた。
『お兄ちゃん』
「「「「お兄ちゃん！？」」」」
「バスケ部のマネージャーだったのでは？」
『？ バレー部』
「バスケ部って聞いたんだけどなぁ……」
間違えたのはおばあちゃんだな。多分、お兄ちゃんもそう思っているだろう。
ところでお兄ちゃん、とは呼んでいるけど、本当の兄ではない。
「あのー、先生の妹さん、ですか？」
おずおずと、雰囲気が主将な人がお兄ちゃんに質問した。
「あっ、違います！ 僕の姪です」
「「「「姪！？」」」」
烏野って仲良いな……。台詞がよく被る。
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水上灯 - とちゅうでアジさんとかイシダイさんとか言ったのマジくそワロタｗｗｗｗｗｗ (2022年8月27日 13時) (
レス) id: 278a10c8d3 (このIDを非表示/違反報告)
はむ - すごく読みやすくて面白いです！完結してしまうと思うと寂しいですが完成を楽しみに待っております！無理のないよう更新頑張ってください！応援しています！！ (2020年5月28日 1時) (レス) id: 655f827a56 (このIDを非表示/違反報告)
木乃伊(プロフ) - とっっても面白いです！更新頑張って下さい！！ (2020年5月27日 16時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
bu-ko(プロフ) - アッッッ好きィ……………応援してます…！ (2020年5月27日 2時) (レス) id: 11f43cf002 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - コミカルで面白いし、夢主ちゃんのちゃんとしたかわいさもあるところほんとに最高です！！応援しています！ (2020年5月27日 0時) (レス) id: f0b62f3d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍原 | 作成日時：2018年4月14日 20時
