失敗。そして変える ページ6
――――プルルルルル
滉希の部屋にケータイの音が響く
「はい。もしもし?」
『滉希!今なにしてる?』
「ゲームだけど?」
『お母さんいる?』
「いないよ」
『よっし、よかったー!』
「なしたの?姉ちゃん?」
電話の相手は滉希の姉、今は北海道に住んでいる加藤亜美だった
『お母さんに伝えておいて!お正月に帰れなくなった。ごめんね!てへぺろ☆って!』
「デート?」
『まっさかぁ!いい仕事入ったの!つか、てへぺろにつっこめや!』
「…まぁ、頑張れ!」
『でも、3月には帰るね!って伝えといて!』
「わかった〜」
『そういえば、もうすぐ11月も終わるね〜遊部もそろそろ本格始動してるんじゃない??』
「え…っ?あ・・・うん。俺、遊部やってないんだ」
『え?遊部ないの!?』
「悠夜と風太は造ろうとしてるみたいだけど、俺は断った」
『なんで?!』
「姉ちゃん達、今の凛堂で伝説なんだよ?こんな風に自由があったらいいねって!だから俺はそんな遊部と同じ名を名乗れないよ・・・」
『……そう。……でもね?私たちは伝説になりたくて遊部をやっていたわけじゃない』
「…でも!」
亜美は声が一段と低くなり、ゆっくりとした口調に変わった
『滉希、私たち遊部はとてもとても大きな大失敗をしてしまった。無理にとは言わない。でも、できるなら、弟として、2代目遊部として、初代の過ちを正してほしい』
「……どんな失敗をしたんだ?」
『私たちは後輩の中学人生を変えてしまった。自由にやりすぎた。生徒が喜んでくれればいいと思ってた。だから、卒業後のことまで考えていなかった。後輩が卒業後、引き継いだのよ。生徒の自由という名のわがままを。そして、次の年からとても厳しい制度になってしまった』
「……それって」
『今の学校の制度は私たち遊部のせいだよ』
「……」
『伝説なんて所詮そんなもの』
「…俺は、どうすれば」
『私は、姉として、初代遊部としてお願いします。今を変えてください』
亜美の声が涙声だったことに気がついた
「…なに言ってんだよ!変えてやるに決まってんだろ!こんなの、遊部が黙って見ているはずないだろ!」
『……ありがとう!ごめんね』
「遊部は、全国の中学生の見方だろ?」
ラッキーカラー
あずきいろ
3人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ストーン - がんばれーー(^o^)/ (2012年9月29日 21時) (レス) id: 639767d2dc (このIDを非表示/違反報告)
ストーンχ(プロフ) - すげー… (2012年8月27日 17時) (レス) id: daca46837d (このIDを非表示/違反報告)
BW(プロフ) - ありがとうございます!!本当にありがとうございます!とても、参考にしたいと思います! (2012年8月27日 0時) (レス) id: 10e0a2ff7e (このIDを非表示/違反報告)
シュークリーム(プロフ) - ただ、BWさんの場合、真剣に書き過ぎていて、面白みがあまり引き立たない、という面もあるので、少し肩の力をぬいて、リラックスしながら書くと、より良いものが書けるでしょうね(^_^)これからも頑張って下さい!! (2012年8月26日 9時) (レス) id: 73cfa07df4 (このIDを非表示/違反報告)
シュークリーム(プロフ) - 思います。なので、人気が出たいというのならば、他サイトさんのオリジナル専用のところに行ったり、元々人気タグの小説を作るとか。私は貴方には才能があると思います。そして、物凄く惜しくも思います。私にできる事があれば、宣伝でも何でもします!! (2012年8月26日 9時) (レス) id: 73cfa07df4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みなみ | 作成日時:2012年6月9日 21時