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「じゃあ、彼の事、よろしくお願いしますね」
黒い服の女「もう金輪際、マサトに関わらないで」
私を射るように睨みつけ、それだけ告げると、彼女は彼の腕を無理矢理引いて、夜の闇に消えていった。
その際、彼は一度もこちらを振り返ることはなかった。
私が部屋に戻ると、テーブルの上に、私とお揃いだった黄色いダイヤの付いた小さなハートのネックレスと、そして、彼のスマホが寂し気に並んでおかれていた。
そして、それ以外のジント君がいた証は、全てこの部屋からなくなっていた。
まるで、本当にジント君なんて人が初めからいなかったかのように。
おぼつかない足取りでリビングに戻る際、足元に転がっていた鞄を蹴飛ばしてしまった。
鞄の中身が床に散らばる。
その中には一冊のノート。
私はそれを手に取って、中を覗いてみた。
ページをめくっていくと、そこには、これまで書き記した彼の事が、ぎっしりと書き留められている。
どんな些細なことだって、ここには全部載っている。
そう、彼は確かにここにいたんだ。
過去の記憶がなくっても、彼は確かにここで生きて、一緒に過ごしたんだ。
あの日々は嘘や間違いなんかではない。
ノートのページに書かれたペンのインクがぽつぽつと、どんどん滲んでいく。
ちゃんとしたお別れも言えなかった。
今までのお礼も言えなかった。
どれだけ好きかの気持ちの半分も伝えきれなかった。
こんなさよなら…あんまりだよね…。
「ごめんね…"ジント君"…」
そしてその夜、私の涙が止まることはなかった。
―
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milkssss(プロフ) - ひぃさん» いえいえこちらこそ変な捉え方をしてしまい申し訳ありません！続きも頑張りますのでよろしくお願いします！ (2020年3月8日 15時) (
レス) id: 81ca320fbb (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - 良い意味で面白い展開で予想外でした！私の伝え方で誤解を与えてしまったようですみません。続き楽しみにしてます！ (2020年3月6日 3時) (レス) id: 6c73ae34c1 (このIDを非表示/違反報告)
milkssss(プロフ) - いちごさん» 感想ありがとうございます！そんな風に言ってくださると、書いてよかったって思います。ありがとうございます！続きも頑張ります！ (2020年3月2日 18時) (レス) id: 81ca320fbb (このIDを非表示/違反報告)
milkssss(プロフ) - ひぃさん» 感想ありがとうございます！予想外になってしまって申し訳ないです…。続きも頑張って書いていきますので、良ければまた読んでくださると、嬉しいです！ (2020年3月2日 18時) (レス) id: 81ca320fbb (このIDを非表示/違反報告)
milkssss(プロフ) - みるくさん» 感想ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！今日からまた続きちょこちょこ書いていくので、良かったら読んでみてください！ (2020年3月2日 18時) (レス) id: 81ca320fbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：milkssss | 作成日時：2020年2月26日 19時
