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しばらくして、救急車がやってきて、事件性も見てパトカーも一台やってきた。
頭から血を流して倒れていた男性は、救急車で運ばれ、私は警察に事情聴取ということで警察署へ、そこで事の顛末を話して聞かせた。
1時間ほどして一通り話し終えると、私はあの倒れていた人の事が少し気がかりになって、警察の人に尋ねてみた。
「彼、大丈夫ですかね？」
「まぁ、搬送先の病院も決まっていますし、心配なら見に行ってみてはどうですか？〇〇病院に搬送されたみたいですから」
そこならば、ここからそう遠くはない。
タクシーで行けば10分ほどで着く。
興味本位なのか、老婆心からなのか分からないが、私はどうしてもあの時何か言おうとしていたあの人の顔が忘れられなくて、その病院に向かうことにした。
幸い、平日の遅い時間というのもあって、タクシーもすぐ来てくれて、あれから15分ほどでその病院に辿り着くことができた。
私は急ぎ足で病院の自動ドアをくぐり、受付に事情を話すと、待合室の椅子で腰かけて待つように言われ、そこで待つことにした。
どうやら彼は今、手術室で手術中らしい。
助かるといいなぁ。
なんてぼんやりと考えていると、今日一日の疲れがどっと押し寄せてきて、私は大きなため息をついた。
胸躍るような刺激的なことが起きてほしい、とは言ったけども、これだけ頭をフル回転させ、心臓がバクバク言うのは疲れるものだ。
そして、スマホを片手に時間を潰していると、手術中のランプが消灯し、中から若い男性の医者と女性の看護師が出てきた。
あぁ、ドラマで見たことある…。
本当にこんな感じなんだ…。
と、感心していると、受付の人と看護師さんが何やらこちらを見て話しているようだ。
そして、看護師さんが医者の男性に神妙な面持ちで何やら耳打ちしていた。
うーん、彼はどうなったのかしら…。
気になる。
私は腰を上げると、医者の方へ歩み寄った。
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作者名：milkssss | 作成日時：2020年2月17日 15時
