甘い誘惑【ONE PIECE】 (ページ13)

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数日後

朝早くからケーキの仕込みをしていると

いつもと同じ時間に新聞が届いた。

それを手に取り何気なく開いた瞬間

紙の隙間からぽとりと抜け落ちた一枚の封筒。

『なんだろう…手紙？』

不思議に思いながらも封筒を拾い上げて

中に入っていたクリーム色の紙を取り出す。

たまに「ケーキが美味しかった」とか

「また食べにいく」とか

嬉しい感想をくれる人もいて

今回もそういうのだったらいいなって

わくわくしながら手紙を開けば

『…っ、！』

あまりの衝撃にひっと息を呑んだ。

『な、なんで…』

さーっと血の気が引いて

自分の体温が急激に下がり始めるのを感じる。

小刻みに震えるわたしの体は動揺を隠せなくて

唖然としたままその場にへたり込むと

恐る恐る手紙に視線を戻した。

『シャーロット・A様…結婚式の招待状…ママのお茶会だ…』

なんで…

なんでわたしの居場所が分かったの？

ここにいれば絶対にバレないと思ってた。

同じ四皇である彼のナワバリにいれば

いくらママでも見つけられるはずがないって

そう思ってたのに…

だけど、招待状が届いてしまえばもう逃げられない。

『どうしたらいいの…』

ママのお茶会を断れば必ず誰かが殺される。

それは確実にわたしに関係のある人物で

向かいのパン屋の店主かもしれないし

常連のお客さんかもしれない

もしかしたら赤髪海賊団の誰かかも…

そう考えただけでゾっとした。