第三十二話 形勢逆転 ページ35
目が覚めたことを知ったのか、マダム・ポンフリーにパーティーに行っていいと言われたのでハリーと向かった。
「また一年が過ぎた！」
大広間はスリザリンカラーに飾られており、ロンの隣に座った瞬間校長が現れた。
「新学期を迎える前に、君達の頭が綺麗さっぱり空っぽになる夏休みがやってくる。それでは寮対抗杯の表彰じゃ。４位グリフィンドール 262点３位ハッフルパフ 352点２位レイブンクロー 426点１位スリザリン 472点」
スリザリンのテーブルから、嵐のような歓声が上がる。
「よし、よし、スリザリンよくやった。しかし、つい最近の出来事も勘定に入れなくてはなるまいて」
すると、部屋全体が静寂し、スリザリンから笑顔が消えた。
「まず最初は、ロナルド・ウィーズリー君」
ロンの顔が、林檎のように真っ赤になる。
「この何年間か、ホグワーツで見ることができなかったような、最高なチェス・ゲームを見せてくれたことを称え、グリフィンドールに50点を与える」
グリフィンドールは、一気に歓声を上げた。
「次に、ハーマイオニー・グレンジャー嬢。火に囲まれながら、冷静な論理を用いて対処したことを称え、グリフィンドールに50点を与える。」
笑顔で涙を浮かべた後、ハーマイオニーは腕に顔を埋める。
「3番目はハリー・ポッター君。その完璧な精神力と、並はずれた勇気を称え、グリフィンドールに60点を与える」
耳を劈くような叫び声が、大広間中に響く。
「4番目にA・アーカーシャ君。咄嗟の判断力と、友を守る優しさを称え、グリフィンドールに60点を与える」
興奮のあまり、机の上に立ち上がりだした生徒もいた。
「勇気にもいろいろある。敵に立ち向かっていくのにも大いなる勇気がいる。しかし、味方の友人に立ち向かっていくのにも同じぐらいの勇気が必要じゃ。そこでわしは、ネビル・ロングボトム君に10点を与えたい」
爆発音に負けないぐらいの歓声が、グリフィンドールのテーブルから沸き上がった。僕はたくさんの人に抱きつかれながらも笑みを浮かべる。
｢飾り付けをちょいと変えねばならんのう｣
次の瞬間、グリーンの垂れ幕が深紅に、銀色が金色に変わった。
その夜は僕達にとっても素晴らしい夜になる。
さらに試験の結果が発表され、僕は学年トップになることができた。
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作者名：空天 馬
| 作成日時：2016年6月11日 1時
