第十八話 隠し事 ページ21
「ハグリッドったら、背中になにを隠してたのかしら？」
｢僕、ハグリッドがどの棚にいたのか見てくるよ｣
ありがとう、とお礼を言ってから数分。ロンが本を何冊か抱えて戻って来た。
「ドラゴンだよ！ハグリッドはドラゴンの本を探してたんだ。ほら、見てごらん」
ロンに差し出された本の表紙には、イギリスとアイルランドのドラゴンの種類にドラゴンの飼い方―卵から焦熱地獄までと書いてあった。
「……ドラゴン？ハグリッドはドラゴンを飼うつもりなのか」
だが、ドラゴンを飼うのは違法だ。それが分からない人では無いはずだ。
「ハグリッドはいったい何を考えてるのかしら？」
疑問を抱きつつ、数時間後、僕達はハグリッドの小屋へ訪ねた。しかし、何故かカーテンが全部閉められている。
取りあえずドアをノックをし、ハグリッドは僕達だと分かるとドアを開け、中に入れてすぐにドアを閉める。
「……あっつ」
ありえない程に部屋中は蒸し暑く、暖炉の炎がパチパチと燃えていた。
「フラッフィー以外に、賢者の石を守っているのは何か教えて欲しいんだ」
「第一に俺が知らん。第二にお前さん達は知りすぎておる。だいたいフラッフィーのことも一体どうしてお前さんたちに知られてしまったのかわからんなぁ」
ハグリッドがしかめた顔で答える。そんなハグリッドにハーマイオニーが褒めたように言うと、気分をよくしたのか話てくれた。
何ともまあ、ガードが緩い。
「ま、まあ、そんぐれぇなら言ってもかまわんじゃろう」
何だか僕は、ハグリッドが将来、悪い人に騙されないか心配になった。
「俺からフラッフィーを借りて、何人かの先生が魔法の罠をかけてスプラウト先生、フリットウィック先生、マクゴナガル先生、それからクィレル先生、勿論ダンブルドア先生も細工した。後は―――そうそう、スネイプ先生だ」
「スネイプだって！？」
「ああ、そうだ。まだあの事にこだわっちょるんか？スネイプ先生は石を守るほうの手助けをしたんだ。盗もうとするはずがなかろう」
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作者名：空天 馬
| 作成日時：2016年6月11日 1時
