666年後、捻れた世界にて再会した

12話 ページ13

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あの家から戻ってくると、学園内はすっかり期末テストの雰囲気に染まっていた

１ヶ月も空いてしまうと、授業は思ったより進んでいて、これは自習が大変そうだ、と少し思う


「トレメイン」


人気の少ない廊下を歩いていると、不意に呼び止められる
テスト範囲の書かれたメモ用紙から顔を上げると、そこにはトレイン先生がいた。


『こんにちは、トレイン先生』


正直に言うと、この人をどう扱えばいいのか僕には分からない。
何故かと言うと、我が敬愛のマダム・トレメインに良く似ているからだ。
黒い長毛の猫を飼っている所も、良く似ている。


「君は１ヶ月学校を休んでいたからな。本日から放課後に特別授業を行う。必ず出席するように」

『.......はい、トレイン先生』


そう返事をして、隣をすり抜けようとすると


「そういえば、この間物置の掃除をしていたんだが」


突拍子もなく話が始まった。
話し手は猫を撫でながら更に続ける


「その際に大昔の写真がまるで今撮られた物のように残って見つかった。
その写真は2種類あったんだが、そのうちの1枚は君に良く似た青年と、とある貴婦人が写っているもの。」


心臓が大きく跳ね、息が乱れる


「もう1枚にも、君に良く似た青年と他には各寮の前々代の寮長たちが写った写真」


なん.......で.......


『その、写真は、』


声が震える


『今、ここにありますか？』


あるならくれ
トレメイン様が写った写真と、かつての同胞の写真を

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