六話 ページ6
場所を変えて、東方君達が良く行くというカフェに案内してもらった。
テラス席からは道行く人達が良く見える。
忙しそうに去っていく人や、幸せそうに笑って行く人――どの人にも、等しく過去は存在するのだろう
と、1人マイナス思考に落ち込みかけた時、目の前にあたたかそうなコーヒーが出された。
「いやぁ、俺、そのー、姉弟とか実感わかなくて……ッスね」
空条君から言われていたのだろうか。
確かに、ジョースターさんの籍に入っているから、この、東方君とは姉弟と言うことになる。
「姉弟……ああ、そうですね確かに戸籍上はそうなりますね……ん、となると空条君の叔母になるんですか?」
「……戸籍上は、な」
眉間のシワは変わらず、運ばれてきた珈琲を口に運んでいた。
「わあ、凄いですね!ふふ、なんだか嬉しいです」
「え、あ、はぁ……あの、やっぱりAさんもスタンド……使えたりするんスよね……?」
「…………?」
東方君の言葉に、ただただ首を傾げるのみだった。
みかねた空条君が、首を振って、東方君たちに言った
「……Aにスタンドは無い」
「えっ!」
三人が一斉に驚く様を見て、十年前も、そう言えば同じ反応を見た気がする。
多分、ポルナレフさんと、ジョースターさんに。
「う、ううん、何か、そうみたい……」
「そうだったんッスか……いや、変な事言ってスイマセンっす」
「ええ、いや、こちらこそごめんなさい……!」
変な空気になってしまい、堪らずコーヒーを口に含んだ。
「にしてもよぉー、外国人なんすかぁ?それとも、染めてんすか?」
虹村君が私の顔をじっと見て不思議そうに首を傾げる。
「え?あ、髪の毛?これは……元々?だと、思います」
確かに、日本でこんなに金色な髪はなかなか見ることがないはずだ。
「へぇー!綺麗なもんすねぇー、あ、触ってもいいすか?」
「あ、はい!どうぞ!」
「うへー!サラッサラだぜ!ほら仗助見てみろよ!スゲェー!」
さら、と髪に指を通しては抜く、通しては抜く、と、ずいぶん気に入ってくれたようだった。
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金剛石 - 続き気になると思ったらめっちゃ前の作品かーい^_^ (9月14日 11時) (レス) @page26 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
無益(プロフ) - 続きみたいと思ってきたら7年前の作品かーい^^ (7月24日 23時) (レス) @page26 id: 21d8a5b4ec (このIDを非表示/違反報告)
じゃがりこの虜(プロフ) - 続き見たいと思ったら数年も前の作品かーい^_^ (2022年6月20日 21時) (レス) @page26 id: 9b1b149eae (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - 更新の希望あるかなってコメント見にきたら6年前の作品かーい^_^ (2022年6月5日 22時) (レス) @page26 id: 81e883109e (このIDを非表示/違反報告)
れい - 更新待ってます!! (2021年8月4日 23時) (レス) id: 231e6087c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:東雲出雲 x他3人 | 作成日時:2016年5月6日 22時