六話 ページ6
今日の僕はとても機嫌が悪かった。
エリナ・ペンドルトンとの一件の後で、半ば無意識に彼女の庭に入り込んでいた。
庭に座り込む彼女の姿は無く、そのままズカズカと家に入り込んだ。
勿論彼女の家に入るのは初めてだが、全く遠慮をすることはなかった。
「あ、え?ディオ?」
ブルーとホワイトの美しいポットを片手に握ったまま、突然の来客の姿に、珍しく驚きを表情に出す。
それも束の間、別の部屋にはいったかと思えば、美しく装飾がなされたカップと白い箱を抱えて、僕に座るように促した。
大人しく椅子に腰を掛けると、隣に座ったAは無言のままに、冷えたタオルを頬に押し付けた。
あまりの冷たさに、一瞬息が詰まったが、エリナに平手を食らわされ火照っている患部には丁度良い冷たさだった。
コポコポとポットからカップに褐色の透明な液体が注がれる。
ふんわりと芳醇な香りが部屋中に広がる。
「…どうぞ。」
そう言って、僕の真正面に座り、カップを口に運んだ。
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東雲出雲(プロフ) - 罠做さん» ありがとうございます!文章が素敵だなんて(*´ー`*)続編できましたので、そちらもどうぞ宜しくお願い致しますm(__)m (2015年8月18日 11時) (レス) id: 64e849f3b1 (このIDを非表示/違反報告)
東雲出雲(プロフ) - ランタンさん» ありがとうございます!続編ができたので、そちらもどうぞ宜しくお願い致しますm(__)m (2015年8月18日 11時) (レス) id: 64e849f3b1 (このIDを非表示/違反報告)
罠做(プロフ) - 続編楽しみにしてます!!文章が素敵で読み易かったです、続き気になりますねo(^▽^)o (2015年8月18日 2時) (レス) id: 1a112de355 (このIDを非表示/違反報告)
ランタン(プロフ) - この話とてもよかったです!続編も頑張ってください! (2015年8月17日 20時) (レス) id: 751d6d43a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:東雲出雲 | 作成日時:2015年8月15日 11時