【派生】及ばぬ恋の滝登り2 (ページ17)

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ヘル｢それで…何を作るの?｣

レオ先生の許可をもらった俺達は､調理室で何を作るか話し合っていた｡

陽一｢そうですね…ワフォンちゃんは初めて作るので､簡単にできる物が良いかと…｣

図書館で借りてきたレシピ本をペラペラめくりながら探すと､ある物が目に留まった｡

ワフォン｢なにこれ〜?｣

ヘル｢もしかして…トリュフ?｣

俺はヘル先生に大きく頷くと､レシピにサッと目を通した｡

…うん､これならいけるな｡

陽一｢ワフォンさん｡火や包丁を使う作業は俺達がやるから､ワフォンさんはそれ以外のことをやってくれるか?｣

さすがに危なっかしいことはさせられねぇしな…

ワフォンさんは俺の言葉を聞くなり､｢うん!｣と返事をした｡

エプロンと三角頭巾の着用と手洗いを終えた俺達は､早速作業を始めた｡

俺は包丁でチョコを細かく刻み､ヘル先生は生クリームを沸騰直前まで温める｡

ワフォンさんはデコレーション用のチョコなどを用意し､順番が回ってくるのを待っている｡

陽一｢ワフォンさん､泡立て器でこれを混ぜてもらって良いか?｣

温めた生クリームを先ほどのチョコに入れながら､俺は声をかけた｡

ワフォン｢は〜い!｣

ちょうど暇になったワフォンさんはトテトテとやって来て､説明を聞きながら混ぜ始めた｡

ワフォンさんは初めてにしては混ぜるのが上手く､あっという間に終えてしまった｡

ワフォン｢これをれいぞうこさんでひやひやにするの?｣

ヘル｢そう!その間に洗い物片付けちゃおっか｣

ヘル先生の言葉に頷くと､俺達は使い終えた調理器具を洗い始めた｡

…[神霊]さん､喜んでくれると良いな｡

〜数十分後〜

3人｢｢｢できた〜!!!｣｣｣

皆で作った綺麗な形をしたトリュフを袋に入れると､俺達はその場でハイタッチをした｡

ヘル｢良い感じにできてるじゃん!｣

陽一｢初めてにしては良くやったな!｣

ワフォン｢うん!ワフォン､[神霊]さんに渡して来ても良い?｣

待ちきれないといった表情で見上げてきたので､もちろんと返した｡

ワフォンさんはパァッと明るい顔をしてお礼を言ったかと思うと､どこかへ行ってしまった｡

陽一｢…喜んでもらえると良いな｣

ヘル｢きっと喜んでくれるよ､ワフォンちゃんの友達なんだもん…｣

そうだな､ワフォンさんの友達なら絶対に喜ぶよな…お菓子作り､誘って良かったな｡
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ワフォン｢おはよう桃寺おねえちゃん![神霊]さんがおいしいって言ってくれたよ!｣

陽一｢本当か⁉︎良かったな〜｣