＊何よりのおまじない ページ40
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「 翔太くん、 」
『 なに？ 』
「 応援して。 」
『 だから、頑張れってもうさっきから何回も… 』
そういうのじゃなくて…と口をへの字に曲げる、夜11時。
勝負に負けたのはやっぱり私の方だった。
ふっかからのメッセージを読もうとしたのに
こっちに来てからずっと開けなかった翔太くんからのメッセージを開けてしまったことが敗因。
それも、よりによって一番大きな交渉を控えた前夜に。
" 最悪、起きられなかった "
" ごめん "
" あとこいつありがと "
" 1週間Aだと思って持ち歩くわ "
" いや、俺だいぶ気持ち悪いな "
特別でも何でもない、いつも通りの翔太くん。
それを感じてしまったがために、思わず電話をかけてしまったってわけ。
やっぱりな、とか言ってくるかと思ったけど
そういうのも一切なしに、『 どうした？ 』なんて言うから
余計に甘えたくなってしまったのよね。
「 翔太くんはズルい人だね。 」
『 どうしたんだよ(笑)何か変なものでも食わされた？ 』
「 さすがファンの心を奪うアイドルなだけある。 」
普段甘え下手な私をこういう気持ちにさせるのは
きっと翔太くんにしかできないことだよ。
そう言おうとしたけど言えなくて訪れた沈黙。
由利ちゃんの寝息だけが優しく聞こえてくる部屋。
『 A、 』
ねぇ翔太くん。
もう長いこと一緒にいるけど、今更気付いたことがあるの。
『 いつもありがとうな。 』
方向音痴ですぐ迷子になるし
宇宙人みたいな会話をぶっかけるし
彼氏がいるグループで別のメンバーを推しちゃうし
昔から困らせてばかりの私だけど。
『 え、翔太いまAと電話してんの？代わって！俺も話したい！ 』
『 ごめん、居候がうるさいから切るわ。 』
『 おい！誰が居候だよ！Aー、たつy(プツッ
「 …切れた(笑) 」
あなたといると、結局はいつも笑顔でいられる。
「 明日頑張れば翔太くんに会えるぞー。 」
大きく伸びをしたらすぐに眠ってしまった私が見たのは
ふっかに追いかけられる夢だった。なぜだろう。
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愛莉(プロフ) - 蓮翔さん» 蓮翔さん、いつも読んでくださりありがとうございます！そして…お恥ずかしい(笑)しっかり直しておきました、ありがとうございます:-)＊。 (2021年2月10日 6時) (
レス) id: ada343b87b (このIDを非表示/違反報告)
蓮翔(プロフ) - 更新される度に読んでます。素敵なお話で続きがめちゃくちゃ気になってます！なり染めではなく馴れ初めですよ^^ (2021年2月9日 23時) (レス) id: b240f86abe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛莉
| 作成日時：2021年1月29日 22時
