98話 久しぶりの再会 ページ10
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＿＿＿＿何ともない、いつもの平日の大通り。
行き交う人も、隣を走る沢山の車も、いつもの光景と何一つ変わらない。
そんな大通りの真ん中で俺はポツンと立っていた。
さっき先生に言われた言葉をもう一度脳内で再生しながら。
電話を切った直後、まだしつこく俺の事をつけていた先生に捕まり、最後に「…もうひとつだけ」と俺に話してくれた。
＿＿＿＿「傑は既に両親も手に掛けているだろう。実家はもぬけの殻だった」と。
ここまで聞いてアイツはもう俺の知ってる傑じゃねぇと少しずつ理解し始めた。
昔のアイツは言ってた。
「この先お金に余裕が出来れば、親孝行してやりたいんだ」って。
なんて優しくて真面目な奴なんだろうとその時は思った。
でも今はもう、違う。昔のアイツはもう居ない。
「……はぁ」
俺は軽くため息をついてから視線を真っ直ぐに向けた。
＿＿＿＿前から歩いてくる、ある人物の気配を感じながら。
そいつはすぐに姿を表した。
長い黒髪をハーフアップにして(髪型の名前はAが教えてくれた)、上下黒のラフなスウェットを身につけ、耳朶には彼のトレードマークとも言える大きなピアス。
＿＿＿＿俺のよく知る、アイツの姿そのものだった。
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「説明しろ、傑」
久しぶりの再会のはずなのに。
瞬間、俺の喉から出た声は恐ろしいくらい冷酷で、低かった。
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怒り。呆れ。
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そんな言葉では表せない程の複雑な気持ちが身体の奥底から湧き上がってくる。
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気がつけば、俺は目の前にいる夏油傑を睨みつけていた。
傑「硝子から聞いただろ？それ以上でもそれ以下でもないさ」
久しぶりに
むしろ逆だ。
怒りや呆れに似た、なんとも言えない気持ちが胸の辺りにぐるぐると渦巻いているようで気持ち悪い。
今すぐ言葉にして吐き出してしまいたいほど。
でも、俺がここでブチ切れても通行人の目を引くだけだ。
冷静に考えて、俺は一旦何とか感情を押し殺した。
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アメ玉(プロフ) - ななきさん» ななきさんこんばんは！すごく嬉しいです(泣)今は少し忙しくて更新おじいちゃん亀ですが、また続き書いた時は読んでいただけると嬉しいです！！ありがとうございます！！ (2022年12月5日 0時) (
レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
ななき - 深夜に止まらず一気見させていただきました！！続きが死ぬほど気になりますぅぅぅう！天才作者様！！！暇な時があればどうぞよろしくお願いしますっ！！！！！！！ (2022年12月2日 1時) (レス) @page37 id: 5f7941b886 (このIDを非表示/違反報告)
アメ玉(プロフ) - 蟻さん» ありがとうございます…(T^T)まさか一気読みして頂けるなんて、、、徐々に頑張って続き出していきますので、これからも少しずつ目を通していただけると嬉しいです！ (2022年1月5日 23時) (レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
アメ玉(プロフ) - 識さん» ありがとうございます！(T^T)お返事が大変遅くなってしまい申し訳ございません……！今年も沢山目を通していただけますと幸いです！！ (2022年1月5日 23時) (レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
蟻 - ハマりすぎて一気読みしました。。続きが気になります( ;ᯅ; )アメ玉さんのペースで投稿楽しみに待ってます！ (2022年1月5日 2時) (レス) @page27 id: 120560daa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アメ玉 | 作成日時：2021年2月20日 22時
