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■108.“大切” ページ28
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Naoki Side
直輝｢……Aが…、コアラ男に連れ去られた。｣
レン｢……えっ！？｣
直輝｢今から1時間以内に、指定の場所に行かなきゃAの命はないって…、｣
レン｢そんな…！早く助けに行かなきゃ……！！｣
.
メッセージを見てAに何かあったのかと
心配したレンが俺に電話をくれたので、
直接会って話がしたいと彼女を呼び出した。
.
直輝｢…レン…、俺に力を貸してくれないか…？｣
レン｢え…、｣
直輝｢この間、協力してもらうのは最後と言ったのに
こんなことになってしまって本当に申し訳ない…。
でも…！Aを助けるためには君の力が必要なんだっ、｣
.
レン｢……Aちゃんは、
直輝さんにとってとても大切な人なんですね。｣
.
.
直輝｢…………この世界の何よりも、大切な人なんだ…。｣
.
自分でも、
あまりにもあっさりとそう言ってのけた自分に驚いた。
…でも、その言葉に違和感は全くなくて、
自分の中で、彼女が何よりも大事な存在であることは、
もう疑いようがなかった。
.
レン｢…よし…、わかりました。
絶対にAちゃんを助けましょうね。｣
直輝｢……ありがとう。｣
.
俺は彼女に催眠をかけ、“リコ” と一緒に現場に向かった。
***
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作者名：紙兎
| 作成日時：2020年3月16日 7時
