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既に何人か落ちて行ったが、戻ってくることは無く青ざめる。
「A、大丈夫だよ。俺が合図するまで待って」
私の顔を見てゴンがそう言い、何かを感じ取るように目を閉じる。……が、一斉に大人数が糸にぶら下がっている状態のため、糸が切れてしまいそうなのだ。
「ゴン、まだ？」
余裕たっぷりなキルアがそう聞くが、全くゴンは反応せずに待ち続ける。そんな恐怖に耐えきれなくなってかまた何人も人が落ちて行く。
「今だ！」
糸が切れる直前のゴンの合図で残った受験生達が落ちて行き卵を掴む。そして合図通り、吹き始めた風邪に乗って上へと登ることが出来た。
「……あれ、足が届かない」
現在私は今、上昇気流で浮くことは出来たものの地面に足が付かずにぷかぷか浮いている。
しまった、私は飛び込む時に大分中央に降りたせいで風に乗っても地面に足がつかない。こんなの念を使った所でどうしろと言うのだろうか。
……あれ、これ普通に死ぬな。
ぼやっとそう思ったが、これ死んだらマズイ。急に頭に警鐘が鳴り響く。
なんとかして足をつけなければ……どっかの実でも食べて足が伸びないものだろうか。
すると、私の腕を掴んでクラピカが地面へと引き寄せてくれた。
おかげで命拾いはしたが、大分焦っていたようで膝がガクガクと笑っている。
「く、クラピカ……ほ、ほほ本当にありがと……死ぬかと……」
そんな状態のせいでクラピカはまだ腕を支えてくれているのだが、顔をあげてみれば彼はなんとも言えない顔をしていた。
「まったく……君はどうしてこうも危なっかしいのか」
「確かに、このハンター試験で私何回クラピカに助けられてるんだろ……申し訳なさすぎる」
「頼むから、これ以上私に心配をかけないでくれ」
クラピカは私にそういうと、私の手を取って卵を茹でるため鍋の周りに居るゴン達の元へ歩いていく。
男前過ぎるクラピカに顔を赤くしてしまったのは不可抗力以外の何物でもない。
茹で上がった卵は、この世の物かと思うほど絶品で命をかける食材という意味が分かる。チラッとゴンの方を見れば、怖さゆえに取りに行けなかった受験生に卵を半分分け与えていて、またもや胸がギュッとした。
あんないい子、多分余所には居ないだろう。
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薄桃桜(プロフ) - みぃさん» コメントありがとうございます！！やはり作った当初からどうにか4人と絡ませたいと思っていたのですが、こんなに終盤になってしまいました笑。これからも応援よろしくお願い致します。 (2022年11月23日 8時) (
レス) id: d27f44688d (このIDを非表示/違反報告)
みぃ - 更新されてる〜！この作品、めっちゃおもしろいです！特に夢主ちゃんと、主要キャラ四人との絡みがおもしろい！これからの展開が楽しみです！ (2022年11月14日 19時) (レス) @page49 id: c18f4cb640 (このIDを非表示/違反報告)
薄桃桜(プロフ) - あるみくさん» 拙い文章ではありますが、少しでも誰かの心に響いたなら本当に嬉しいことです。細かな所まで見て頂いてくださったことも嬉しい半分気恥しさ半分ですね。今少し忙しく下書きが進んでいませんが、必ず完結させたいと思っているので頑張ります！ (2022年8月14日 12時) (レス) id: d27f44688d (このIDを非表示/違反報告)
あるみく(プロフ) - とても感動しました！特に、パクが主人公と再会したところで、私本当に泣いちゃって笑。主人公の人間らしい感情の変化や、1の時の「復讐は連鎖」という言葉にも心を動かされました！更新頑張ってください！ (2022年8月13日 19時) (レス) @page28 id: 1448334fe6 (このIDを非表示/違反報告)
薄桃桜(プロフ) - 真昼さん» 元々漠然とした思い付きから描き始めたので確かに何度か時系列やループで悩んだ事がありました……でも楽しくここまで書けているのでこれからも引き続き更新頑張りますね！ (2022年8月7日 23時) (レス) id: d27f44688d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薄桃桜 | 作成日時：2022年7月26日 22時
