4回目ー1 ページ42
「くっそが！！！」
目覚めると共に近くにあった花瓶を壁に叩きつける。
あんなに頑張ったのに……クラピカともようやく会えたっていうのに……。あのロン毛野郎が何処の誰なのかは知らないがもしもう一度会えるのならブチ殺してやりたい。
「……もう……なんなの……」
頭を抱えることしか出来なかった。結局非力な子供に戻るなんて苦痛でしょうがない。
「……次は出来るだけ普通の家庭に忍び込んだ方が良いのかな」
それなら暗殺されるということは無くなるだろう。
そうと決まれば直ぐに身支度をしてから家を出る。今度はタクシーを使って出来るだけ大きな街に到着した。
前回の田舎よりは距離も近かったため、少しお金が浮いたのが幸いである。
ここまで大きな場所なら、孤児を雇おうとしてくれる店もあるだろう。幸い私の精神年齢は既に28であるため、多少知識が必要な所でも難なく働けるだろう。
そうと決まれば仕事探しだ。
「え、仕事……？お父さんとお母さんを連れて来て貰わなきゃなあ」
「駄目駄目、おままごとは家帰ってやんな！」
「ちょっと……お嬢ちゃんだとまだ幼いかな……もっと大きくなったらまたおいで！」
言わずもがな撃沈である。
まず両親がいないという時点で危険な匂いがプンプンしている子供を是非とも雇おうなんて店があるわけない。誤算だった。
「中身だけはアラサーなんだけどな……」
流石に信じてもらえるわけが無いので黙っておく。
ここまで危険視されるとどうしようも無いため、宿をまず探すしかないな。
途方に暮れながら公園のブランコで揺れていた。
「……あれ、ここら辺だと思ったけど……気のせいだったかな♦︎」
いつの間にか私の目の前に立っていたその男。全く気がつかず、冷や汗が流れる。
「……お嬢ちゃん、ここら辺にさっき他に人が居なかったかい？」
赤い髪の男は何処か胡散臭い笑顔を貼り付けて尋ねてくる。何処かで見たことがあるような気がするのだが……思い出せない。
「ここには私しか居なかったよ？」
「ふーん♣︎」
すると、脳に警戒音が鳴り響きとっさに転げ落ちながらブランコを下りる。
擦りむいた膝に顔を顰めながら元いた場所を見れば、私が先程まで座っていたブランコにトランプが深く刺さっていた。
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薄桃桜(プロフ) - A’さん» そんな……私にはもったいない言葉です。でもこうして誰かに読んで頂けて、感想を貰えて、とても嬉しく思います。これからも私が伝えたい事を少しでも表現出来るよう日々精進していきます！本当に優しいお言葉、ありがとうございました。 (2022年8月2日 8時) (
レス) id: d27f44688d (このIDを非表示/違反報告)
A’(プロフ) - なにこれ．．．最高すぎます！！東リべみたいでなんかカッコイイです！！それから、薄桃桜さん自身は｢文才がない｣なんて言うけど、私はそうは思いません。とても分かりやすくてセンスのある表現をされています。尊敬します。�兇諒�も引き続き頑張ってください！！ (2022年8月1日 2時) (レス) @page29 id: 931e8514a8 (このIDを非表示/違反報告)
薄桃桜(プロフ) - にゃるす。さん» そう言って貰えるだけでとても嬉しいです！少し遅めの更新になるかもしれませんが、頑張ります！ (2022年7月25日 6時) (レス) id: d27f44688d (このIDを非表示/違反報告)
にゃるす。 - この作品大好きです！！主人公と旅団やゾルディック家やクラピカ達との絡みが最高です！！更新頑張ってください！応援しています！ (2022年7月24日 18時) (レス) @page41 id: e39ed7afb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薄桃桜 | 作成日時：2022年7月19日 11時
