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でも願いは儚く散った。パクが死んだのだ。
クラピカの出した条件を破ったらしい。
「人殺しの悪魔」
「貴方が死ねばよかったのに」
「貴方のせいで全てが壊れた」
私は毎日毎日呪いの言葉を吐いた。クラピカは少しずつ憔悴しているようにも感じられたが、今は緋の目を回収するべく動き続けている。
「おはよう、今日も相変わらず生きてるのね」
「お前も相変わらず容赦ないな」
「そのまま死ねばいいのに」
朝起きて、彼は直ぐに仕事が始まる。部屋を出ていくまで私は彼に憎しみを当てるだけ。足枷も何も外れない今、私にはそれしか出来ない。
「行ってくる」
「二度と帰ってこないで」
彼も物好きなものだ、さっさと殺してしまえばいいものを。私をペットのように思っているのだろうか。
でもそれは私も同じ、もう何も無い私は憎い彼以外に何も無かった。
目が覚めれば嘔吐して、フラッシュバックする。怖くて恐ろしくて、寂しくて、何かに縋らなければそのまま暗い闇に引きずり込まれそうなそんな感覚。
そんな私の傍に彼はいつも居た。
私が落ち着くまで、どれ程醜い罵倒を受けても、頷いて、ごめんと謝って、そばに居てくれた。
もう私達は狂っていた。お互いが何なのか分からなくなるほどには。
「……シャルとコルが死んだの」
「……辛いか？」
「……分からない、何ももう考えたくない」
新聞を見る私。もうシャルがどんな人だったか、コルとどんな風に話したか、何も思い出せない。
蜘蛛のことを思い出せない。
もう、いい。このまま彼を殺して死のう。
私はそう言った。
「……もう少しだけ待っていてくれ、そしたら私はお前に殺される。同時に私がお前を殺すから」
「約束ね」
彼に対して私は何を思っているのかなんて、気持ち悪くて考えたくもなかった。
「大っ嫌い、早く死んで」
「分かっているさ」
でも、もう私には貴方しかいない。
そこからの記憶はもう曖昧だ。
ノイズ混じりの途切れ途切れの記憶。人形のようになった私のそばに、ただいつも彼が居たのだけは覚えている。
憎い彼。
でも、可哀想な人。
私と似た憎しみに囚われた悪魔。
そして、最後の時がやって来た。
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薄桃桜(プロフ) - A’さん» そんな……私にはもったいない言葉です。でもこうして誰かに読んで頂けて、感想を貰えて、とても嬉しく思います。これからも私が伝えたい事を少しでも表現出来るよう日々精進していきます！本当に優しいお言葉、ありがとうございました。 (2022年8月2日 8時) (
レス) id: d27f44688d (このIDを非表示/違反報告)
A’(プロフ) - なにこれ．．．最高すぎます！！東リべみたいでなんかカッコイイです！！それから、薄桃桜さん自身は｢文才がない｣なんて言うけど、私はそうは思いません。とても分かりやすくてセンスのある表現をされています。尊敬します。�兇諒�も引き続き頑張ってください！！ (2022年8月1日 2時) (レス) @page29 id: 931e8514a8 (このIDを非表示/違反報告)
薄桃桜(プロフ) - にゃるす。さん» そう言って貰えるだけでとても嬉しいです！少し遅めの更新になるかもしれませんが、頑張ります！ (2022年7月25日 6時) (レス) id: d27f44688d (このIDを非表示/違反報告)
にゃるす。 - この作品大好きです！！主人公と旅団やゾルディック家やクラピカ達との絡みが最高です！！更新頑張ってください！応援しています！ (2022年7月24日 18時) (レス) @page41 id: e39ed7afb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薄桃桜 | 作成日時：2022年7月19日 11時
