拾われ子 (ページ2)

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声ページ2

そんな二人の会話をずっと聞かされている彼女は不思議そうに首を傾けている

「あ、ごめんな、俺灰谷竜胆」

彼女の目の高さに合わせてしゃがみ、彼女の顔を覗き見るように視線を会わせる

俺は蘭だよ～

蘭ちゃんって呼んで～

俺の後ろから三つ編みをいじりながら話す兄ちゃん

少し驚いた顔をしてすぐ目を細めるように微笑んだ

？「兄弟？」

竜「そう、俺が弟」

そう聞いて彼女は信じられないと言わんばかりに目を大きくしながら兄ちゃんと俺を見比べる

竜「まー、そうなるよな」

驚く彼女に苦笑いしていると兄ちゃんが俺の首に腕を回す

あ、これヤバイ

蘭「な～に、蘭ちゃんはお兄ちゃんだよ～」

口は笑ってるけど目の奥が笑ってない、

彼女も兄ちゃんの圧に気圧されてしまっている

？「おにいちゃん、」

蚊の鳴くような小さな声で呼ぶ声に兄ちゃんは嬉しそうに彼女の頭を撫でた

俺が先に触れたかったと言わんばかりの不満そうな顔に兄ちゃんはニヤニヤと俺を見る

撫でられた彼女はというと嬉しそうに目を細めた

彼女の声は鈴を優しく鳴らしたときのような、優しい声だった