【短編二】脱力系彼氏、藤井くん。

…でっかい子供 ページ12

小「なんか俺、最近思うねんけど…」


それは小瀧くんの一言から





小「なんかこう流星とAちゃんて

カップルっていうより…

親子みたいになってへん？」


「え？」





それはつまり





「流星が親でわたしが子供ってこと？」

小「身長的にはな！ちゃうちゃう逆！」

「逆？」

小「だって流星って子供みたいやない？」






唐突にそんなことを言われて

思い出してみると確かに

予想以上に流星は子供だと気付いたので




ここで少し紹介








.









藤「A〜」

「はい。」

藤「次一緒に寝よ。」

「あの先生怖いよ？」

藤「…」





確かに。みたいな顔して





藤「じゃあ俺のノートもとっといて。」

「…流星のためにならないでしょ？」

藤「…」





確かに。みたいな顔して





藤「じゃあどうしろって」

「起きてなさい。」

藤「…」





わたしがそう言えば

言い訳を考えるみたいな子供の顔をして






藤「嫌や。」

「なんで？」

藤「だるいやん。」

「…それが授業だから」

藤「…」




そして結局

そのまま机に突っ伏して寝てしまった





「もー」


仕方なく流星のノートを開けば


「真っ白…」


はぁ、とため息をついた時








重「Aちゃーん！」

「あっ重岡先輩、」



廊下から聞き慣れた声がして

ガタガタっと

椅子から立ち上がった瞬間












藤「だめ。」


バッと腕を掴まれた




「うわっ起きてたの、」

藤「だめ。」

「いやでも…すぐ終わるよ？」



そう言えば離すかと思いきや

さらにムスッとした顔をして





藤「…」




無言でグイーっと腕を引っ張るから



重岡先輩に

" すみません "と口パクで謝る








重「え？しゃーないなそっち行くわぁ。」

「えっ」



すると ズイズイと

窓側のわたし達のところまで来て





重「ちょっと電子辞書…ってそんな睨むなやぁ！」

藤「…」



見れば

人をコロせそうな目をした流星






「り 流星、」

藤「なんでAに借りに来るんすか。」

重「えーだって仲ええから、な？」


な！と同意を求められ




「え！？あ、そ」

藤「俺あんた嫌いやもん。」

「…ちょっと流星！」

重「ひどぉー！俺先輩やで？」

藤「俺の方がデカいし。」

重「お前そこで身長出すんは卑怯やろー」

藤「知らんし俺の方が…











伝わりましたか？

うちのでっかい子供事情が





リクエスト:ななみさん

ありがとうございます*

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