163、嫁に!? ページ16
涼のお母さんと並んで座った私は、それからしばらく質問攻めにあった。
「そっかぁ。Aちゃんももう社会人なのねぇ。まだ親のスネをかじって遊んでる子もいるのに、ホント感心しちゃうわね」
溜息交じりのお母さんに涼が「おいおい」と言葉を挟む。
「それは誰の事だい？」
「あら、アンタの事だなんて言ってないわよ。思い当たる節でも？」
「ないない。俺はしっかりお勉強してますから」
「なんのお勉強してるんだか」
そんな二人のやり取りが面白くて、私は声を上げて笑った。
涼とお母さんって本当に仲が良い。
男の子って年頃になると母親と口もきかなくなるって聞いたこともあるけど。
ふたりを見てると、とても楽しそうで幸せそうで。
私まで心が温かくなった。
「でも、今日はちょっと驚いたわ〜」
涼の着替えを棚に片付けながら、お母さんが私たちを交互に見た。
「あなた達、まだお付き合いしていたのね」
その言葉に、涼と顔を見合わせた。
「や、違います！えっとなんて言うか…」
この関係をどう説明したらいいんだろう、とキョトンとしてるお母さんを見ながら考えてたら。
おもむろにお母さんの肩をポン、と叩いた涼が、私を見てニッと笑った。
「今はまだ違うけど。そのうち嫁に来るから、Aのこと苛めんなよ？」
は、はぁーーーーーーーーっ！？
何 言っちゃってんの！？バカじゃないのっ！？
「あら！やっぱりそうなのねっ！
嬉しいわー、お母さんAちゃんなら大歓迎よ♡いつでもお嫁に来てちょうだいね？」
そう言って、片付けていたタオルを放り出して私の両手を握ったお母さんに
「は、ははは…」
否定するタイミングを失ってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 20人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユチコ(プロフ) - おにぎり侍さん» 最初から読んでくださりありがとうございます！中学生の出会いから始まった二人の関係が今後どのようになっていくのかも楽しんで貰えるように頑張りますね！ (2018年8月19日 17時) (
レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
ユチコ(プロフ) - 絵蓮(ｴﾚﾝ)さん» コメントありがとうございます！最初から読んでくださってるなんて嬉しいです〜( ;∀;)もっとキュンキュンをお届けできるように頑張りますね！ (2018年8月19日 17時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり侍(プロフ) - 1から読みました！中学から大人になるまで…最高です！ (2018年8月19日 12時) (レス) id: 3b05885be4 (このIDを非表示/違反報告)
絵蓮(ｴﾚﾝ)(プロフ) - 続編おめでとうございます！1の時からずっと見させてもらって、ｷｭﾝｷｭﾝしてます！← 更新頑張って下さい！ (2018年8月18日 22時) (レス) id: 75d02ce64f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ユチコ | 作成日時：2018年8月18日 18時
