51、減った電話 ページ1
肌に差し込む熱い陽射し。
風に乗ってくる特有の匂い。
8月になり、高校生になって初めての夏が来た。
長期休みが始まりどことなくみんな浮かれて見える中、私は部屋でひとり、やっと手に入れた携帯電話とにらめっこ。
実はあれから。
あの雨の日に、川島の家に行ったあの日から、川島からの電話が激減している。
今まで毎日来ていた電話が、週に2回、1回…と減って行く様子に「最近忙しいの?」と探りを入れれば、「うん…」とそっけない返事。
確かに、シーズン真っ只中となったサッカー部は連日猛特訓が続いてるようで、夜に私が電話をかけると彼はいつも眠そうだった。
サッカーが大好きな川島のことだ。
きっとがむしゃらに練習してるに違いない。
分かってる。
分かっているいるつもりだけど……。
私の事、忘れてない…かな。
だって、今月なんてまだ一度も電話がないよ。
もちろん会ってもいない。
どうしちゃったんだろう。
2か月前は、あんなに幸せだったはずなのに……。
付き合って5か月。
嫌な予感が頭をよぎる。
今日は金曜日の午後3時。
…さすがにこの時間は練習かな。
ダメもとでかけた電話は
あっさりと彼を呼び出した。
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ユチコ(プロフ) - Blueheartさん» コメントありがとうございます!嬉しい〜( ;∀;)更新頑張ります〜☆ (2018年7月29日 16時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - 更新頑張ってください! (2018年7月26日 18時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユチコ | 作成日時:2018年7月16日 12時