高嶺の花なんかじゃない【BTS】 (ページ29)

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【suga side】

『ユンちゃんはどんな恋をして来たの？』

急に突然あみにそう聞かれた。
猫撫で声で聞いてくる女たちと違って、本当に純粋無垢な顔して聞いてくるから、なんだか可愛くて触れたくて思わず髪の毛を耳にかけた。

「俺の昔の恋の話聞いて、ヤキモチ妬かない？」

数日前に仕事として恋人になっただけのあみが、ヤキモチ妬くわけないって分かってるのに、なんだか妬いてほしい気がして、そんな大人気ない事を言ってみる。

俺に触れられて恥ずかしくなったのか顔を真っ赤にして狼狽えながら、
「ヤキモチ妬いちゃうような内容なの...？」
なんて上目遣いで聞かれてものの見事に俺がノックアウトされた。

「参ったな」って呟いた俺に首を傾げてたあみがまた可愛くて、ジンヒョンがテレビなのにキスしてしまった理由が分かった気がした。

でも俺はジンヒョンほどジェントルじゃねーから、今この密室で、こんな頬を赤らめた可愛いあみにキスして、それで終わりなんて多分、いや絶対無理だから、ほんの少し残った理性で全てを食い止めた。