唯一無二 ページ19
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「お兄ちゃん……行かなくちゃ……」
LE「行くな」
人が来るから早くここから出なきゃいけないのに、まるでしがみつくかのように私を抱き締めて放さないお兄ちゃん。
「違うよ、そうじゃなくて……」
LE「行くな。行かせない」
「お兄ちゃん……」
私だって叶うならばずっとこうしていたい。
ずっと帰りたくない。
ここからも出たくない。
でも私達はもう大人で、仕事仲間で、ここだって職場だ。
本当は放したくない。
放して欲しくもない。
この手を。
でもそんな事、許されない。
好きだから、愛してるから……尚更……。
私だけが、愛の形を変えてしまった。
だから余計苦しい……。
解ってた筈だった。
好きになるのが自分を苦しめる事。
抑えられなかったのは……そう、
心のどこかで期待してしまっていたから。
自分は彼の唯一無二なんじゃないかって。
私のように。
LE「…………結婚するって言った……」
…………
…………
「…………………………え？」
絞り出すような声が、また耳元に呟きを落としたけど、脳まで到達するのに酷く時間が掛かった。
LE「……約束。…………覚えてる？」
さっきまで同じ言葉を呟いていた声が、
今度は頼り無さげに問い掛ける。
「……っ」
苦しくて、吐き出す息が震えた。
私のせいで、彼の香水を纏ったTシャツがビッショリと湿っているのに、ポロポロと瞬きもしていないのに零れていく涙を止めることが出来ない。
LE「ねぇ……覚えてる？……忘れてないよね？」
反応を返す余裕が無くて、そんな私を更に強い力で締め上げてくる。
LE「……A、俺のお嫁さんになるって、約束したんだよ？覚えてるだろ？」
「な…………」
何で今更それを？
覚えてるに決まってる。
本当はずっと、ずっと頭の中にあった。
お兄ちゃんのその、あの時繰り返してた約束が頭にこびりついて……
だから結婚出来なかった。
バカみたいに、叶うわけ無い幼い頃の約束に囚われて……
でもお兄ちゃんも一緒だって、勘違いしてもいいの？
感情が嵐の海のように押し寄せて、波に呑まれてしまいそう………
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サラン(プロフ) - ミズキさん» ミズキさん、真夜中に読んで止まらなくなってしまったパターンですね？笑 そんなに熱中してもらえて本当にありがたいです(*^^*) コメントも残していただけて本当に嬉しいです！無駄に長い話になってますが頑張ってください！ 笑 (2018年8月28日 7時) (
レス) id: a36c8f7d95 (このIDを非表示/違反報告)
ミズキ - 愛い！！！愛がすごいいい！！笑 レオさんからの愛が半端ないですわ… たまーにでてくる、えねねんのお母さんっぷりも最高ですね。笑 そして、ブラックビーンｗｗｗ めっちゃ笑ってしまいます！！ああ、これからどうなるのか すごく楽しみです！！ (2018年8月28日 1時) (レス) id: 0af8ed3669 (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - みんははさん» みんははさんありがとうございます！更新遅くてごめんなさい(*_*)個人的にはヘタレでヘロヘロしてるてぐんさんも好きなので欲求不満のまま終了するかもですよ(ФωФ)ふふふ… (2018年5月31日 16時) (レス) id: 238f8fd5ab (このIDを非表示/違反報告)
みんはは(プロフ) - お兄ちゃんがいつまでガマンしするのか(^^;)何か思うところがあるのかなーうふふ(*´艸`*)続きを楽しみにしてます(^^) (2018年5月31日 15時) (レス) id: 2600b841f9 (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - みんははさん» みんははさ〜ん、お兄ちゃん頑張ってま〜す！最高にラブでハッピーな今を存分にお楽しみください(*´▽｀*) (2018年5月9日 21時) (レス) id: 238f8fd5ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラン | 作成日時：2018年4月25日 11時
