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50.許嫁 ページ50

「さて、

 今日は何の用があって来たのか?」

「実はよ、俺の指揮している管轄で、同時多発的に鬼が暴れ回ってる。」


「異能の鬼か?」

「そうだ。部下が退治にあたってくれているが、

 ここ最近は被害が大きい。」

「異能の鬼が同時多発的に…それは厄介だな!」

「そこで情けないが、煉獄に加勢してもらいたい。」


 二人は鬼の話をしている。

 先程とは打って変わって真剣な表情だ。

「もちろんだ!助太刀に入ろう!」


「そうか、助かる。今夜、出立しようと思う。

 お前は北西地域を頼む!」


「承知した!また何かあったら鎹鴉を飛ばしてくれ!」

 用件を告げると、宇髄さんは腰を上げ、玄関へと向かう。

 見送りに杏寿郎さんと歩みを進めると、

 玄関前で宇髄さんは振り返り、私に近づいて、

 去り際に耳打ちをした。


「またな、A。自分の気持ちには正直に生きろよ。」


 杏寿郎さんには聞こえない声でそう言うと、

 ふいに額に口づけをされる。

 あまりにも急なことに対応できず、

 色っぽい声と口づけに頬が熱くなる。


「宇髄!!Aをからかうな!」


 杏寿郎さんが声をかけた時には、

 目にも見えぬ速さで宇髄さんは姿を消していた。


 まるで忍者のようだった。


「…A?」

「は、はい!!!」

 呼ばれて我に帰り、杏寿郎さんを見ると肩を掴まれる。

「君はここにいて欲しい。」

 宇髄さんが言ったことを気にしているのか、

  眉を下げて寂しそうな顔をする。

「ふふっ。今の私は煉獄家をお守りするのが勤めです!

 どこにも行きませんよ。」


 私の言葉に安堵したのか、杏寿郎さんは息をつく。

 それは妹みたいな存在が、

 急にいなくなったら寂しいよね…。

 大丈夫、煉獄家の人々が私を

 必要と思っていてくれる限り

 私はここでできることをしよう。





「そうだ。今日は華恵と会う約束をしていた。

 君に紹介しよう。」


「華恵?」


「俺の許嫁だ。」





 喉がヒュウっと鳴るのが自分で分かった。

 いつか来ると分かっていた日がとうとう来たのだ。






 杏寿郎さんの許嫁と会う日がー



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

皆様へ

 ここまでお読みくださり、ありがとうございます!
小説を書くこと自体はじめてなので、読みにくいところや、分かりにくいところもあるかと思います。すみません。

 この後は続編へと突入します!

 続編もよろしくお願いします。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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狐姫(プロフ) - nさん» お楽しみいただけて嬉しいです!こちらこそ、読んでくださり、ありがとうございます。 (2021年10月19日 9時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
n - 凄く読んでいて楽しかったです。ありがとうございます。 (2021年10月18日 22時) (レス) id: 2858fa56d6 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - 柚葉さん» 全ての作品は読めていませんが、個人的に継子の実弥さんの切なくて好きです!新作も気になるので、読ませていただきますね! (2021年10月15日 21時) (レス) id: d8f3f4bc3f (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 狐姫さん» あのう、大変恐縮ですが、どの実弥さんがよかったですか? (2021年10月15日 21時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - 柚葉さん» 読ませいただきました!とても素敵です!!不死川さん良いですね!! (2021年10月15日 20時) (レス) id: d8f3f4bc3f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume  
作成日時:2021年10月13日 15時

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