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百三話 名前で呼びたい者 ページ24

いつからそこに、なんて。


どうせ彼お得意の瞬間移動だろうと納得して。




………要らない心配だったか、と冨岡も少しだけ表情が柔らかくなった(ほぼ無表情)



_____だが。




「_____なんで、血だらけなんだ」




顔しか見ていなかったが、帰ってきたAの服は血だらけであった。



それはもう、元々赤い服だったっけ?とでも言いたくなるほど、血に塗れていた。




「あー、いや実はさ。"さっき"俺二回くらい死んでさ」



「………………………は」




声にならなかった、は?が吐息と共に吐き出された。
二回くらい、死んだ?



"二回くらい"って何?と。







_____というか、死んだって何?と。



「それはそれとして、最終選抜、炭治郎と帰ってきたから、許可くれ許可」



「いや置いておくな」




「後で拾うから。ほら、許可」





拾うとかそういう問題じゃ無いだろうと言いたかったが、ここまで来るとAは何を言っても無駄なので。






「……わかった」




最終選抜に行く前に交わした約束を、Aは果たした!と笑顔で。





「んじゃ改めてよろしくな、"義勇"!」







握手!と差し出された手に、冨岡は盛大なため息をついて、右手を差し出した。







_____炭治郎と帰ってきたら、冨岡を下の名前で呼びたい_____








そんな願いを最終選抜に行く前に言っていた。



だが、それはAにとって出来レースと言っても過言では無かったから冨岡は顔を顰めた。



別に、呼びたいなら勝手に呼べばいいのに、と。




けれども、Aはそれを良しとせず、相手の了承を得ないと駄目、と頑なに呼ぼうとはしなかった。



それが少し面倒にも思えた、冨岡。




「名前で呼んでくれ」




そう、言ったが。





_____Aは無表情で。





「冨岡義勇」




「……………違う」





「ギユウ・トミオカ」




「…違う」




「タピオカ義勇」



「誰だ」




と、ことごとく躱された。




まぁ、それもこれも今となっては過去のことだしどうだって良かったが。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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極暇人(プロフ) - いえいさん» コメントありがとうございます!天才だなんて恐れ多い……!とても嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2020年2月1日 6時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)
いえい - やっぱめちゃくちゃ面白いです!主さん天才!(^o^)更新頑張って下さい! (2020年1月31日 20時) (レス) id: 482fd09204 (このIDを非表示/違反報告)
極暇人(プロフ) - 雨鷽さん» コメントありがとうございます!応援コメントは糧になりますので、本当にありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2020年1月22日 18時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)
雨鷽 - とても面白かったです!新しく更新されていたところを毎日見てますwこれからも更新頑張ってください! (2020年1月22日 18時) (レス) id: 7a91fc9f4d (このIDを非表示/違反報告)
極暇人(プロフ) - 大木さん» コメントありがとうございます!よくよく考えればそうですね、すいません……訂正しておきます。これからも宜しくお願いします! (2020年1月17日 13時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:極暇人 | 作成日時:2020年1月14日 20時

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