よろしい、ならば退散で(笑) 【鬼滅の刃】

肆拾捌 ページ48

仕立て屋の前に着くとパッと手を離した村田さん
それが 少し寂しく感じた

村田「手…その、急にごめんな」

「大丈夫です、むしろありがとうございます」

村田「ん、…じゃあ、俺は店主と話してくるから 適当に中見ててくれ」


そう言って笑った村田さんは店の奥に行き
残された私は長い紐が無いか探していた
この髪を結ぶのに布切れじゃもう無理があるから紐か何かで結びたいんだけど…

？「何かお探しですか？」

「…髪を結ぶのに紐を」

？「髪でしたら簪はどうです？ …あの方にお頼みして買って貰うのは」

「あの方？……嗚呼、村田さんですか…いえ、それはさすがに…」

村田「今から採寸する…って……お、何か見てたのか？」

「村田さん…」

？「あら！本人がいるなら話が早い！髪飾りが欲しいんですって！」

村田「髪飾り？ あ、結んでるやつか、布切れだから… うーん……俺が買ってもいいのか？それは、」

？「恋仲なんでしょう？なら大丈夫よ！派手な簪贈りなさい！おまけで結ぶ紐も付けてあげるから！ね！」

「え、いえ、村田さんとは…」

？「ほら村田さん！！彼女に似合いそうな簪早く選んで！！」

村田「はい！？ ちょ、」

？「こっちにもありますよ！ほらほらー」


どうかご無事で村田さん…、
店の奥から帰って来た村田さんは今度は女将さんに連れて行かれてしまった、これはご愁傷さまです

私はというと今羽織の採寸をしている
夕方頃に取りに来てくれと言われたので二つ返事で了承した

村田さんは既に羽織のお代を払ってくれていたらしい…イケメンだ


女将「ほら、これはどうかしら！」

村田「もう、！勘弁してください！」

女将「黒髪には漆塗りの方が映えるのよ！とんぼ玉のじゃちょっと地味よ！」

村田「あの、月陽とはそう言う関係じゃ……」

女将「月陽って…苗字？」

村田「はい、そうです…って！！」

女将「このアホンダラ野郎！下の名前で呼びなさいよ！ほら！ほら！」

村田「Aっ……ぶっ！ 首っ！首絞めないで！」

女将「早く選んで！！」

村田「もう分かりましたから！襟首掴まないでください！」





？「綺麗なお嬢さん…もし良かったら甘味処にでも……」

村田「はいちょっとやめてください！！うちのもん(鬼殺隊 後輩)に手出さないでくれます！？？」

？「ちっ…男持ちかよ」

「村田さん素敵(すぎて眩しいです、もう結婚しましょう？？？)」

村田「お前もちょっとは配慮しろ！」

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