よろしい、ならば退散で(笑) 【鬼滅の刃】

弐拾肆 ページ24

？「いやぁぁぁぁぁ！駄目だ！やっぱ無理だ！じいちゃん！無理だよ無理無理！この山不気味すぎる！」

？「鬼がいるんじゃ！不気味なのは当たり前じゃろ！獪岳は一人でスタスタ行って帰って来たぞ！兄弟子を見習え！」

？「そうかい！ごめんなさいねぇ！俺は獪岳みたいに強くないし自信もないからスタスタ行って帰るなんて夢のまた夢だね！！」

？「つべこべ言わずにとっとと行かんか！」

？「ぶへぇっ！ …痛い！叩く事ないじゃん！？」

？「なら早く行け！」

？「ぎゃぁぁ！！」







な ん だ こ れ は

私は寝起き早々 痴話喧嘩を見せられてるのか？
全く…

藤襲山の麓での野宿生活も今日で四日目
どうやら昼夜逆転してしまったみたいで私は昼間寝て夜に起きる生活を繰り返している

くぁあ、と大きな欠伸をしてからハッとする
待って この人たち最終選別って言ってた？
じゃあ今から最終選別が始まるのか…？

寝起きで選別は辛いよ
…まあ頑張るけど



重い足取りで選別場所に向かう
階段を一歩一歩ゆっくりと登って行く
それにしても凄いなこの山、まじで藤の花ばっかりだな、

不気味な程に山は花に囲まれている
それに心做しか空気が重い
季節外れの花がここまで狂い咲いているとは…

少し幻想的





？「すごい…藤の花が……咲く時期じゃないはずなのに」

不意に後ろから高くはないが厚みのある声が聞こえた、独り言か… それとも心の声が漏れてるのか

振り返らずに横目にしてどんな顔か見てみる
……嗚呼
私の嫌いなタイプだ
優しすぎて自分を閉ざしちゃう人だ(偏見)

目が曇って無さすぎる、眩しいなぁ
それにイケメンとか…神様不公平かよ



「……(こういう素敵な人見ると)自分は醜い(って改めて思うよね！泣きそう！)」

？「えっ？」


はあ……
さっきから溜息止まんないわ
鬼ぶっ殺してストレス発散するか

…鬼がイケメンだったらどうしよう
鬼舞辻さんみたいだったらどうしよう…
そんときは……


…逃げるか！

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