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放課後になってすぐ、円堂たちは急いで神崎の家の方に向かった。練習は染岡や一之瀬に任せ、一年生には作戦会議をしているのだと伝えてある。彼らに任せて支障は無いだろうが、決勝戦まで残り2日を切っている。早く神崎の無事を確認して練習に戻りたいところだ。
神崎の家は商店街を抜けて向こうにある。迷い無く進んでいく円堂たち三人に、木野が不思議そうに「Aちゃんのおうち知ってるの？」と聞くと、円堂が振り返ってにっこりと笑った。
「この間Aが夕飯を作ってくれたんだ！」
「鉄塔広場まで神崎が差し入れに来て、そのついでに夕食に誘われてな」
「筑前煮とサラダと味噌汁と……あれは美味かった」
余程美味しかったのか、鬼道や豪炎寺が薄く笑みを浮かべている。木野はその様子に思わず苦笑し、風丸はその幸せそうな表情を見てがっくりと肩を落とした。絶好の機会を逃していたらしい。俺も食べたかった……ぼそりと呟いた言葉は誰にも聞かれず空気に溶けた。
ほどなくして、神崎の住んでいるアパートに着いた。
アパートの前には「さくら荘」と書かれた立て札が掛けられている。名前だけ見れば可愛らしいものだが、立て札は色褪せ、肝心のアパートは壁にしみが残り階段もかなり錆びている。築40年は経っていそうな雰囲気だ。
初めて来た風丸と木野は驚いたようにアパートを見上げた。神崎の家に対するこの行動も、最早お決まりになりつつある。
しかし、二人に続いてアパートに目を向けた円堂たちは思わず言葉を失った。神崎が一人暮らししている筈だった部屋の扉は完全に開かれ、見知らぬ男性の手によって荷物が次々に運び出されようとしていたからだ。
最初に動いたのは豪炎寺だった。神崎の部屋から冷蔵庫や洗濯機などの大型家電を運び出す男性に向かって鉄製の階段を駆け上がる。慌てて円堂と鬼道が続いた。男性はどたばたと荒い足音に気付いて顔を上げると、勢いよくこちらへ駆け込む三人の中学生に驚き、うわあっとひ弱そうな声を上げた。
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彩夏(プロフ) - Aoiさん» 大変かと思いますが応援しています！ (2022年9月11日 10時) (
レス) @page24 id: 67c757144e (このIDを非表示/違反報告)
Aoi(プロフ) - 彩夏さん» 彩夏さま コメントありがとうございます。とても嬉しいです。本当にいよいよというところで、私も楽しみですしわくわくしています……。お待ちいただきありがとうございます。どうぞお楽しみにお待ちください。 (2022年9月11日 0時) (レス) id: f51011eb5a (このIDを非表示/違反報告)
彩夏(プロフ) - いよいよですね！展開が楽しみです！ (2022年9月10日 23時) (レス) id: 67c757144e (このIDを非表示/違反報告)
Aoi(プロフ) - ヒマリさん» ヒマリさま 長い間ご覧いただき、そして応援してくださり、本当にありがとうございます。拙い文章ですがお楽しみいただけたら幸いです。随時更新していきますので、どうぞお楽しみにお待ちくださいませ。 (2022年7月15日 20時) (レス) id: 0783a9abb5 (このIDを非表示/違反報告)
ヒマリ(プロフ) - 続編おめでとうございます。ずっと前から応援していた作品なのでとても嬉しいです。これからゆっくり読み直しにいこうと思います。これからも応援していますので、作者様のペースで更新して頂けますと幸いです。 (2022年7月15日 20時) (レス) id: ba87716a36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Aoi | 作者ホームページ：http://nanos.jp/aika398/
作成日時：2022年7月3日 2時
