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第102話 ページ4

十六夜家の狩衣に着替える。うちの家の狩衣は白を貴重としていて、パステルカラーに近い水色の線が入っている。



『............月姫』



月姫。七年前に私が使用していた霊符。
朱雀や白虎、十二天将と似ている式神だ。

しっかり装備して、他の霊符も持つ。髪に着けていたリボンをほどき、髪を一つにまとめた。ほどいたリボンで髪を結んだ。



『(久しぶりにこの格好をするなあ.....)』



鏡に映る私。
七年前と同じ狩衣、同じ髪型。

違うのは、右目だけかな.....。


それより、問題な事がある。私、のぼり台行った後に怒られる。いや、殴られるかもしれない!!士門にっ!心配かけたし、記憶なくした私と友達になってくれたし。幼馴染を心配させたっ!!

士門も怖いんだけど、彼も怖い。
怖いって言うか、覚えてないといわれたら立ち直れない。






──────────






と考えていると星天の登り台についてしまった。正確にはいろいろ心配していた私を過去さんがはなれから追い出したのだ。


黒大鳥居。
禍野の入口へと繋がる階段・星天の登り台



『(本当に長い階段.....)』



禍野に続く、長く大きな階段。
長いと思いながら、片足を前に出し登り出す。



「姉ちゃん!!」

『!』



聞き覚えのある声に反応して後ろを振り向く。そこには狩衣に着替えたろくろと繭良.....、そして私の幼馴染″斑鳩士門″がいた。階段にかけていた足をひいて、三人を待つ。私に気づいた士門が私の格好と髪型に目を見開き、無言でこちらに歩いてきた。急に速度をあげた士門に驚いたであろう二人が早足で近付いてくる。



「彼方」

『.........どうしたの?』

「.........記憶が戻ってるんだな」

「え」



士門の後ろにいる二人が彼の言葉に驚く。
肯定の意味で首を縦にふった。



「そうか.....」

『(お、怒ってらっしゃるっ!?)』



まあ、確かに怒られるような事したけど......。



ぎゅっ。



『!?』

「え!?」

「へっ!?」



士門が答えた後に私は抱き締められた。
驚いた後に思考が停止、そして再起動した頭。



「っどれだけッッ!.....どれだけ心配したと思ってるっ!!婆娑羅と戦って、記憶を失い、片目を失ったと清弦さんに聞いた時、俺がどれだけっ.....!」

『ごめん.....』



 

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ひーちゃん - リメイク前から読ませていただいていますが、とても面白いです!無理せず更新頑張って下さい。応援してます。 (2022年4月5日 17時) (レス) id: fdbe555570 (このIDを非表示/違反報告)
夏菜沙(プロフ) - コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2022年2月26日 17時) (レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
オタク - すごく面白いです!!!!!!無理せず更新頑張ってくださいッッッ (2022年2月22日 18時) (レス) @page10 id: 069b2b7513 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2021年7月31日 17時

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