第64話 ページ16
小夜さんのクリームを取ったのはすごいスピードでろく達の所に向かった紅だけど。
『私達も行こっか?紅がろくろ達の所に行った時点で隠れて見る必要はないし......』
士門と繭を交互に見ながら、席を立つ。
三人で紅達の元に向かう。
すると、小夜さんがつい紅に対して悠についてを言ってしまい、ろくろがそれについて怒った。士門も今の小夜さんの発言に彼女が悪いと言う。ろくろの方を見て、多分彼女は嫌われたと思ったのだろう。その場を走って逃げてしまった。
「俺達も追いかけるぞ」
「うん!」
『そうだね(乙女心は複雑だなぁ)』
小夜さんの後を追ったのは、紅。
少ししてから、二人を見つけるとさっきの気まずい雰囲気は、なくなっていた。よかった....、仲直りしたみたいだね。
『紅、ろくをめぐる新しいライバルの出現だね?』
「!!」
からかい半分で紅の横に行き、そう言葉をかけると頬を染める。本当に好きなんだね、ろくろのこと。
ろくろの方を見ると小夜さんに抱きつかれていた。
積極的だなぁ〜、小夜さん。
「あっそうそう!明日の夕方、学校が終わったら、場所は........そうね。ろくん家の地下のトレーニング場でいいわ」
「?」
「お望み通り、島へ行くための最終試験を行ってあげる」
「え.......」
「二人同時は無理だから明日はまずろくからね。運命の分かれ道、やめるなら今の内よ?」
「へへっ悩む理由がねぇよ!」
小夜さんの言葉にやる気充分なろくろ。
明日はいよいよ島へ行くための試験が始まる。
──────────
学校が終わり、急いでろくろ達の家に向かう。紅に中に入れてもらい、トレーニング部屋に行くとろくろと繭、士門がいた。
『ろく、応援にきたよ!頑張って!!』
「ありがとな!!姉ちゃん!!」
扉があいて、そこからトレーニング部屋にやってきたのは清弦さん。
「あ!清弦!」
『清弦さん!来てたんですね?』
「何だよ。気になって見に来てくれたのか?」
「別にぃ〜〜暇だったからついでに寄っただけだぁ〜〜」
「またまた!愛弟子の応援がしたかったって正直に言えよ〜〜.......!?」
ろくろ.....、清弦さんは正直じゃないから、今、ろくろは頭を足で踏まれてるんだよ。応援しにきたってのもあると思うけど、士門に頼まれたってのもあると思う。
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夏菜沙(プロフ) - ありがとうございます!嬉しいです!! (2021年7月31日 13時) (レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
346 - なんで評価低いのかわからない!面白いです!!これからも頑張ってください! (2021年7月30日 0時) (レス) id: b132005490 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2021年7月22日 16時