月姫の陰陽師 (ページ41)

今日:5 hit、昨日:16 hit、合計:30,368 hit

第39話ページ41

御礼に何かしたかったので、好きなこととか趣味を聞いたら、盆栽が好きと教えてくれた。なので、盆栽の写真集を渡したら、嬉しそうにしてくれた。喜んでもらえて良かった。

『え、斑鳩さんって私と同い年何ですか？』

「ああ、だから敬語はいらない」

それから、年上だと思っていた斑鳩さんは、私と同い年の十六歳と知った。御互いの趣味の話や好きな食べ物、妹がいるだとかいろんな話をした。私と話す時、嬉しそうにしてくれているが、時より悲しそうに、寂しそうにしている。何でだろうと思うが聞かないでおく。

呼び方が、斑鳩さんから士門に変わって彼の方は、彼方呼び。最初は、焔魔堂だったんだけどろくろも焔魔堂なので呼ぶ時ごっちゃになるってことで名前呼びになった。それで、片方だけ名字呼びは違和感があったので、彼に許可をとって私も名前呼びになった。

男の子を名前呼びすることは、あんまりないので戸惑った。
いつも、名前の後に「さん」や「くん」をつけているから。
ろくろにいたっては、弟だしすんなり呼べる。

『士門(.......あれ？違和感なく呼べた)』

「！」

でも、いざ呼んで見たら違和感なくすんなり呼べた。

何でだろう？

しかも、なんか懐かしかった。
どこかで呼んだことが、あったのかな？

──────────

学校終わり、直接ろくろと紅緒が入院している病院に来た。今日は起きてるだろうか？

ゼリーを持って、ろくろの病室に行く。ろくろの所に行ったらその後は、紅緒の病室に行こう。紅緒は、起きてるが悠斗との戦いでろくろの腕と同じで両足をケガレ墜ちしてしまった。そのため、紅緒は車椅子に乗って生活している。

ろくろの病室の前に来て、ノックをして扉を開ける。

『失礼します』

中に入り、ベッドを見るとそこには誰もいなかった。
.......いない？

『いないッ.......！？』

ろくろが起きたってこと！？

しばらく、状況を整理していると病室のドアが開いた。

『亮悟さん！』

入ってきたのは、亮悟さんだった。「彼方！来てたのか」とやけに嬉しそうな亮悟さんにまさか、本当にろくろが起きたの？と思った。

『もしかして、ろくろ.........起きました？』

「ついさっき、起きたぞ！！」

亮悟さんの言葉を聞いて、頬が緩むのだわかる。

　