第18話 ページ20
居間でテレビを見て、過ごす今日この頃。
何ごともなく一日が過ぎて行くと思ってたんだけど、そういう日に限って、だいたい面倒臭いことは起こる。
「やあ、ろくろ君、紅緒君。元気にしてたかな！？」
今日はちゃんと服をきた土御門さんが現れ、二人に挨拶をする。心底嫌そうな顔をするろくろと紅。
「二人の愛のキューピッド土御門有馬だよ♡」
「あんたまだこの町にいたのかよ？」
「あっはっはっは切ない言われよう！！でも、二人お揃いとは都合がいい！」
切ない言われようなのは仕方ないと思う。
いきなり、二人に結婚だのなんだ話をしたんだし。
「早速だけど出かける仕度をしてくれるかな！？」
「出掛けるってどこに！？」
「ふっ.....と〜〜〜〜〜ってもいい所だよ......」
さっきまでの雰囲気がガラッと代わる土御門さん。何か陰陽師としての重要な事を話しているように思える。その様子にろくと紅に緊張が走る。
──────────
「__________そう！君達の″新居″だよ！！」
........家の話なんですね.....。
さっきの緊張感を返してほしい。土御門さんが案内してくれたのは、ろくろと紅の新しい家。あの話に拒否権とかはないらしい。元々、ここは土御門さんの別荘だったらしいが、二人のためにいろいろと改装したとのこと。すごいハイテンションで説明してくれる。
それをろくと紅は、二人で暮らすことはできないと土御門さんに言っている。が、すでに手遅れだった。星火寮にあるろくの私物と紅の私物が運び込まれていた。じっさまは騒ぐ絹さんを縄で縛り、邪魔しないようにしてろくろを応援してる。うん、もう無理だね。諦めるしかない。諦めるルートしかなさそうだし、この人は本気で二人を一緒に住まわせる気だ。目的はなんなのか、ただ二人の.....双星の陰陽師の運命を守るために動いているのか......。
「またまた〜そんなこと言っちゃって、聞いたよ？先日の件。紅緒くんと力を合わせて椥辻くんの命を救ったんだって？」
「そっそれは.....」
「陰陽師としての自覚が芽生えてきたみたいで嬉しいよ
__________いや.....「元に戻りつつある」と言った方が正しいかな？」
「......！」
この間の話がもう伝わっている。
二人が双星だからかな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 52人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夏菜沙 | 作成日時：2021年7月12日 20時
