◇消える聖騎士の正体 �� ページ3
だが、間に合わずダナ先生の背後に姿を現した聖騎士ゴルギウスにより、ダナ先生は剣で刺された。
エリザベスがダナ先生の元に駆け出し、私達も後を追うようにダナ先生のもとへ。
刺した聖騎士は、またしてもその場から姿を消したため、辺りを見渡しながら警戒を解かないでいる。
「ダナ先生しっかり！！」
「エリザベス、ここは危険だ。あいつがまたいつどっから現れるかわかんねぇ」
「でもっ.....ダナ先生を見殺しには＿＿＿＿＿.....」
『！』
「そ─────.....」
エリザベスの目の前に突然現れた聖騎士は、彼女に向かって剣を振り下ろそうとしていた。
「れ！！」
ｶｯ!!
「.....とっと」
瞬時にエリザベスを引き寄せる。
私とエリザベスに剣が到達する前に、団長が刃折れの剣でゴルギウスの攻撃を止めた。
剣を止めたまま、団長は聖騎士に殴りかかるがまたもやゴルギウスが消えたため団長は、拳を止めた。
『エリザベス、私から離れないでください。必ず守りますから』
「うん」
エリザベスを腕の中に抱き締めたまま、立たせ周りを警戒する。
攻撃を防ぐのは、団長に任せておけばいい。
私はエリザベスを守る方に集中しましょう。
「ど......どーするまた消えたぜ！....？これって瞬間移動ってやつじゃね！？」
私達の周りを回るホークは慌てているが、これが瞬間移動じゃないことだけは分かる。
それは団長も勘づいているが、
「イヒヒ......利口な豚さんですねぇ。そう、私の瞬間移動の前には、どんな力も役には立ちません.....」
「『！』」
『(後ろ！！)』
ｺﾞｷｨﾝ!!!!
聖騎士の攻撃を団長が全て防ぐ度、刃折れの剣とゴルギウスが持つ剣の刃の鈍い音が聞こえる。ゴルギウスが攻撃を仕掛けるごとに姿を消し、静かな緊張感漂う時間の後再びエリザベスに向かって攻撃を仕掛けてくるが、その度に団長が全て捌いた(ホークを足で蹴って、守ったりもしていた)。
「走るぞ！！」
『はい！』
エリザベスの手を取り駆け出し、団長と二人彼女を守りながら移動していく。
「くっそー！こいつの鉄くせぇ鎧臭のスジはできてるんだが......こう忙しいとたどってる暇がねぇ！！」
「匂いのスジ......？」
『？』
匂いのスジ、ですか？
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2024年12月14日 19時
