◇ヒロイン ページ22
夕との練習が、日常の一コマになっていく。
今年もこの季節夏の大会である。新入部員は五人と少ない。けど、みんなスジがよく上手い。すぐに戦力になるだろうと顧問の先生は言っていた。
『今年も来たね、県大会....！』
「この体育館の匂い、どこの体育館からも感じるように感じるよ」
『分かる。体育館ってすごいよね.....』
地区大会を勝ち抜き、県大会へとコマを進めた私達、千鳥山中学女子バレーボール部。全国大会への切符を今年もゲットするためにここで勝ち抜き、三日後の決勝戦で勝たないといけない。いや〜、今年もあれだったよ。「リア充をボコボコにする」試合が。去年よりもリア充が多くて、ね？先輩達のあの、よくわかんないパワーが出ちゃってね？私達はただ「oh....今年もかぁ(遠い目)」と千歳と二人試合してたよ。
「二人とも行くよー！」
「すみません！」
『今行きますっ！』
道具を持っていた私達は先に行っていた先輩に急いでついて行った。二年生である私達が先輩しないとなのについつい二人の世界に入ってしまった。申し訳ない.....。
「湖羽先輩」
『ん？どーかした、希穂』
「あれってその....去年も何ですか....？」
『うん....』
遠い目をしながら、新一年生である「浜野希穂」ちゃん。中学校からバレーを始めた子で私よりも少し身長が高いモデル体型の子だ。くそ、可愛いである。所見で見た時、「ヒロインですか？？」と千歳と共に言ってしまった。実際、言ったのはその日の帰り道でだけど。
優しくて、可愛いくて、モテて。
どっからどうみても、ヒロインちゃんで性格も良くて.....、出来た子です。
「伝統.....らしいんだよね....」
「え....？伝統なんです....か？」
『伝統らしんだよねー.....』
あれが伝統なの！？って言う戸惑いが超見てとれた。
分かる。私もそう思ったもん。実際、先輩達には言ってないけど、きっと体験した人達は共感しているのだろう。一応言っとくけど、私達のチームは普通に強くて強豪である。あの伝統の力は精神面に大きく反映されている.....と思う。
「す、すごいんですねっ！！」
「『ソウダネー(そっちか〜....!!)』」
目をキラキラとさせる希穂。おっと、私達二人とは違った意味での感想だったのか、さっきのは。この真っ直ぐさ、純粋さは守らなくてはｯｯ!!
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夏菜沙(プロフ) - 教えてくださりありがとうございます！直させていただきました。 (2022年4月12日 10時) (
レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
綴(プロフ) - フォーカーフェイス…ポーカーフェイス？？ (2022年3月21日 12時) (レス) @page15 id: cfde1fd93c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2021年8月25日 19時
