◇俺の妹はバレー好き ページ50
美園霜波side
俺の妹は自身も認めるほどにバレーボールが好きなバレーバカだ。小学生の時からずっとバレーが好きで、休みの日もバレーの練習をしている。
『兄さん、一緒にバレーしよー』
「うん」
バレーをする度にワクワク顔をして楽しそうにする妹は、中学生になってもバレーを続けてる。バレー繋がりで友達ができて、全国に進むぐらいバレーが強く、注目される選手にもなった。湖羽は注目される事を嫌がり、顔には出てないがよく俺の部屋に来て「嫌〜」と唸っていた。途中から諦めたような目もしてたな.....。
「高校決まった？」
『箱根学園に行くよ』
「箱根学園？神奈川？」
『うん』
「バレー強いっけ、そこの学校」
『バレーよりも自転車競技部の方が有名な学校だよ』
高校は地元のバレーの強豪校白鳥沢に行くか、東京の梟谷、じいちゃんがいる音駒に行くのかと思っていたが(推薦来てたし)、湖羽はそのどこにも行かずに高校受験をするそうなのだ。潔子とも別れる事になるし、可愛がってる後輩とも別れてしまう。それでも湖羽は箱根学園に行くことを決めた。
『私ね、尽八の走りに惚れちゃったんだ』
父さんに連れてかれて行った自転車のレース。ヒルクライムで、ある少年の走りに惚れたそうなのだ。ソイツが箱根学園に行くと聞いたために湖羽も箱根学園に行くと。千歳ちゃんも行くらしく、彼女は湖羽が惚れた走りをするやつの方を恋愛の方で好きになったのも理由だが、湖羽とバレーがしたいと言うのが大半をしめているだろう。
箱根学園エース、美園湖羽。
ついたあだ名は「一天の白鳥」と友人であり元バレー部の天満についていたような「小さな巨人」と同じような感じだ。空中戦を舞うように戦い、羽が舞うように見えると言われている湖羽。身長は大して高くないのにウイングスパイカーとして、コートを跳んでいる。試合会場でアイツを見れば、低い身長で他の背の高い選手と同じように跳んでいる妹に見惚れる奴は多い。
『兄さん、ラブ☆ヒメ知ってる？』
「知ってる」
一人暮らしをしている湖羽は家事も料理もできる。実家でも母さんの手伝いをしたり、料理をしていたりと一人暮らしできる力はあるからアイツが一人暮らしを始めてもさほど心配はしなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 90人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夏菜沙 | 作成日時：2022年12月25日 19時
