検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:17,837 hit

◇稲荷崎の主将からの電話 ページ34

美園湖羽side



「ワッハッハッハッ!どうだ!今年も優勝は俺のこのビジュアルだったな!!」

『次、どこ行こっかなー』

「聞けよっ!?」

『え、いやだって、そのセリフ去年も聞いたし』



真波と共に千歳と尽八のコンテストを観に来たら、当然のように二人が優勝していた。ちなみに三年連続である(二人とも)。



「いや、去年はもっと短かったぞ」

『なんで、覚えてんの??』



そこに心底驚いた。
私だって、去年嫌々ながらも受けたインタビューの内容なんて一切覚えてないのに(湖羽の場合は嫌過ぎて、記憶から消している)。



「それにしても、見つかったようでよかったな。真波」

「はい!」

「ちなみにどこにいたのだ?」

「俺が見つけた時は、階段から落ちそうになってましたね〜」

『....っ....!!!』



え、何、真波サン、怒ってらっしゃったの??
なんで、尽八に言っちゃうの?!



「あれほど気を付けろと言っておるのに!湖羽、お前また落ちかけたのか!?」

『あ、あははは.....?スミマセン』

「これは北君に連絡かな?」

「あ、千歳先輩〜」



尽八の後ろから出てきた千歳。
口調は普通だけど、若干怒ってる感じがする。



『き、北ダメ!!怒られるっ!!!』

「《怒られるようなことしたんか?》」

『!?』

「もうつながってるよ」



携帯電話をこちらに向けながら言う千歳。
声は聞き覚えのある人、稲荷崎の北信介。今年のインターハイ準優勝校の主将だ。



「《千歳から聞いたんやけど、湖羽また階段から落ちたんか?》」

『《.....は、はい》』

「《これで何回目や?》」

『《十は(余裕で)越えてると思います....》』



結構な回数階段を踏み外す私。
ある意味呪いなのかと思うぐらい落ちかけては間一髪。特に三年生とハイキューの全国常連メンバーには御世話になっております.....。その度に北サマには有難いお説教(お言葉)をいただいている。



「《今回は注意を怠ったんやろ?》」

『《!うっ.....はい.....》』



なんで、注意怠ったこと知ってるんだ?

いつもは北の言葉をしっかり守り、周りのチャックを怠らないでいるのに。千歳や尽八がいると二重のチェック力になる。すごく助かっている。でも、今回は弁解することはできない。なぜなら、滅茶苦茶焦って真波を探していたからだ。


 

◇お見通しのオカン→←◇彼氏の特権



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (20 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
90人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:夏菜沙 | 作成日時:2022年12月25日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。