◇単細胞組の勉強 ページ2
例えば、梟谷学園。
「へっくしゅんっ！」
「大丈夫ですか？」
「誰かが俺の噂をしている！」
「それはいいんで、早く課題してください」
「はい」
烏野の単細胞四人組二年生の方だと。
「うおおおおおおっっ！！！湖羽さんが俺の噂をしている気がするぜぇぇっ！！！」
「潔子さんが俺のことを話している気がするぜぇぇっ！！！」
「西谷、田中うるさいっ！」
烏野の単細胞四人組一年生の方だと。
「へっくしゅん！誰かが、俺の噂をしている！」
「そんなわけないだろ」
「分かんないだろ！俺のこと話してる人だって、いるかも知れないだろー！！影山君は友達が少ないから、噂される回数も少ないんじゃないですかーーっだ！」
「っ.....なんだと日向ボケェッ！！」
「君達、うるさいヨ！喧嘩するなら、勉強教えるのやめるからネ」
「まあまあ、月島君も落ち着いて.....」
「(日向が噂されたの本当だったりして.....)」
──────────
どこの学校もこの時期はテストで皆、赤点取らないように勉強しているはずだ(多分)。夕からはすでに何問か質問が来たので返答しといた。勉強風景の写真が送られてきて、即保存ボタンを押した。くっそ、可愛いのである。
『あ、ここはこうだよ』
「なるほど〜」
ペンが止まったので、ノートを覗くと問題につまずいてた。
これ、前世....十八年前以上前にやったなあー。懐かしさを覚えながら、頭の中から思い出す(本来は二年前にやっている)。
「ねぇ、先輩」
『なに？』
「あの....、お願いがあるんですけど〜」
『お願い？』
私にお願いとはなんだろうか？
「はい。俺のこと名前で呼んでほしいんです....！」
『いいけど』
「本当ですか！」
『うん』
教えていたペンを置いて、お願い事とはなんだろうか？と考えていれば名前で呼んでほしいと言われた。それぐらいなら、朝飯前である。
『山岳』
「！」
『........？』
呼んだら、なんか真波が固まったんだけど.....。
名前呼んだだけなんだけどなあ。
『呼んだけど、......なんかダメだった？』
目の前にいる真波の前で首をかしげながら聞くとハッとした様子をみせた。
「いえ、ちょっとびっくりしただけなんで〜.....」
『(びっくり？)』
何で？
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2022年12月25日 19時
