排球部エースは転生少女《６》 (ページ7)

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◇月が綺麗ですねってページ7

電話の向こうから驚いたような楽しそうな雰囲気が伝わってきて、私の予想が当たった事が真波の言葉でわかった。

「《しました！何でわかるんですか？俺が勝負したって！》」

『《君、好きじゃん坂の勝負》』

「《はい！山頂ゴールだともっと燃えますよ！》」

『《ｸｽｯ)うん、スッゴく伝わってくる》』

本当に山が好きなんだなぁって。
勝負が好きなのかなって、山頂ゴールが好きなんだろって。

「湖羽、何してんだ？」

『電話』

ちょうど階段上からクロが下りてきたので、電話のスピーカーを押さえながら答えた。「明日も木兎の自主練すんだから早く寝ろよ」「はーい」と答えて自動販売機のある方に歩いていった。なんか、飲むらしい。

『《ごめん、友達。それで何の話だったっけ？》』

「《彩芽先輩と奥山さんが中学時代の湖羽先輩達の話してたって話です》」

『《はあ....、あの二人何でか私の話してるんだよねー。つまんないと思うんだけど》』

「《俺は面白かったですよ～？先輩の中学生時代の話、.....俺だけ先輩といた時間が少ないから》」

『《再会したのが、今年だからねぇ》』

しょうがない事だよね。
そればっかりはどうにもなんないんだから。

「《今外見れますか？》」

『《見れるけど》』

階段から立ち上がって、窓側に立つ。
外はもう真っ暗で昼間よりも涼しい。また、明日暑くなるけど。夏だからか星がよく見えて、月も綺麗に見える。曇りじゃないからね。

「《先輩、月が綺麗ですね》」

『《うん、綺麗だよねー。星もよく見えるし》』

「《明日の天気って何でしたっけ？》」

『《確か晴れる予報だよ》』

蒸し暑いのも続いて、水分補給しっかりとらないと倒れちゃうなぁ。真波は明日部活でそろそろ寝ようと切り出すのだが、電話越しからどこか声のトーンを落ちた真波。明日も練習だし、早めに寝ないと。寝不足になっちゃうよ。

『《(そんなに電話したんいだ。なら)また、電話かけて着ていいから》』

「《！本当ですか！？》」

『《ホント。だから、今日は寝よ》』

「《はい！.....おやすみなさい、湖羽先輩》」

『《お休み、真波》』

通話ボタンを押せば、携帯の画面は変わり電話は終了した。
　

　
『.....びっくりしたー』

　