◇WINNER ページ39
この数秒後に今年のインターハイ優勝が決まるんだ。
ワァァァァァ.....!!
「『！』」
来たｯｯ！！
黄色と青の.....、総北と箱根学園のジャージを着た選手が二人見えた。
「小野田君と真波君！！」
「来たなっ」
『並んでる！！』
並んでゴール前スプリントの体勢に入ってる。どっちも苦しそうで、足も体ももう限界を超えていて、そんな走りをしている。
けれどゴールだけを狙って、
......山頂ゴールだけを狙ってペダルを回す。
ただひたすらに一番最初に地面に引かれたゴールラインを誰よりも速く超えるために。
それしか見えてなくて、小野田も真波も相手よりも速くペダルを回そうと走っている。
「小野田！！」
「行けェェ、メガネ！！！」
「小野田君！！」
「小野田！！」
「回せ！」
向かいの総北メンバーの子達が小野田に声援をおくる。「真波！！！」「行け行け行け！！！」「飛び込め！！」と箱根学園メンバーが叫ぶ。
『.....ｯ....!!』
目の前、過去に約束をした後輩が走る。
止まったような時、時計の針が進まなくなった世界。
小野田は友達、真波は後輩。君達が走っていてどちらかを応援するって言うのは苦手だ。尽八と巻ちゃんの勝負もどっちも頑張れって声援しかおくれない.....。
でも＿＿＿＿、
『行けｯｯ、真波ｯｯ！！！！！』
「行ってェェ！！」
君の走りをみたら、私の目の前に来たら.....。
私は君の名前を叫んでて、名前を声にだしてた。
気付かなくてもいい、君が叫んだことなんて分からなくていい。きっと、そんな余裕なんてないだろうし。
「《残り30メートル、20メートル！まだ並んでいます》」
「五メートル！」
「頑張って！！」
「勝て！！」
「小野田！！」
「「行け！！！」」
『真波！！』
「『いっけぇぇっっ！！！』」
過ぎた背中に千歳と二人声をかけた。
スローモーションみたいで、でもゴールの瞬間は必ずやってくる。それは決まっている事で＿＿＿＿＿
「うああああああっ.....！！！！」
「《ゴール！！！三日目最初にゴールラインに到達したのは176番小野田坂道選手！総北高校インターハイ総合優勝！！》」
＿＿＿＿＿＿＿勝者は空を仰ぐんだ。
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マシュマロ。 - 月が綺麗ですねって、なんで気付かないんだろ〜〜。私も気付かない気がするけど… (2022年11月26日 17時) (
レス) @page13 id: 5bbebede5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2022年11月20日 0時
