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メンバー達が俺にキスをするようになったきっかけは、とてつもなく些細なことだった。
メンバー全員で早い時間の夕食会の予定を立てていたのをすっかり忘れて宮田くんとご飯に行く約束をしてしまった佐久間を、皆で『宮田くんを優先しなよ』と快く送り出したんだ。
同じ失敗を俺や翔太も何度かやらかしているから、もはや誰も何の疑問も抱かなかった。
ラウールもいるから、ソフトドリンクだけでの乾杯。
それでもやっぱり飲みの席というのは独特な空気感を持っているもので、ほとんどのメンバーが雰囲気酔い気味になってしまった。
俺も多分に漏れず、まだまだ月の登らない時間であったにも関わらず深夜テンションの如くハイになっていた。
「なぁ、やっぱり阿部ちゃんて女子ドルよな。俺、普通にチューできるで。」
たまたま隣に座っていた康二が、突然こんなことを言い出した。
普段の俺なら冷静にツッコミを入れていたところだけれど、この時はそうもいかず。
何を思ったか、康二を煽るような言動に出た。
「えー、康二って結構誰にでもチューするじゃん。特別感が無いよね。」
自分でも呆れるような台詞。
ハッと我に返って弁明しようとしても、もう遅かった。
「阿部ちゃん....それほんまに言うてる？俺、そんな軽い男に見える？」
拗ねたように抱きつかれ、そのまま頬にキスをされた。
一瞬、何が起こっているのか理解しかねた。
徐々に解釈が進むと、康二の唇が触れた箇所が熱く感じられて堪らなくなって。
「こ、康二....！？何してんのっ！？」
「何って、チューやけど。」
「何で！？」
「だって阿部ちゃんが可愛いんやもん。」
「理由になってないよ！！」
なんとか康二の腕から逃れようとするも、悲しいかな非力な俺の力では到底適わない。
『助けて』の意を込めて他のメンバーに視線を送る。
それなのに誰も助けてくれないどころか、翔太が唐突に声を荒らげた。
「康二、お前さぁ....俺も阿部ちゃんにキスしたかったのに、なんで先にしちゃうわけ？」
「しょっぴーもしたらええやん。」
「嫌だよ、康二と関節キスになるじゃん。」
翔太のこの発言が全ての始まり。
メンバーそれぞれが、決まった箇所にだけキスをする。
それなら誰も文句は無いだろうと言い放ったのは照だった。
みんな納得したし、俺もそれでいいと思った。
愛されることは悪いことじゃない。
どうせ俺の恋なんて、有って無いようなものなのだから。
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まなお(プロフ) - 智子さん» ありがとうございます！のえあべ…好きなんですよ(*^^*) (2021年7月14日 15時) (
レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
智子 - のえさんんが、、、本当にいいお話でした (2021年7月2日 1時) (レス) id: 6bcad947d7 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - EYEさん» のえさん、阿部ちゃん、かっくんの三角関係を妄想している途中です。形になりそうだったらアウトプットするので、暫しお待ちくださいね！ (2020年8月18日 17時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
EYE(プロフ) - まなおさん» ほんとですか！絶対見ます！！笑 (2020年8月18日 17時) (レス) id: c74add9456 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - EYEさん» ありがとうございます！！のえあべ、完全に沼でした…！！またそのうちのえあべ書くと思います。その時はまた、お付き合いくださいね！！ (2020年8月18日 16時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなお
| 作成日時：2020年5月15日 20時
