18.ru ページ18
今日、佐久間くんがご飯食べさせてくれるんだって。
手料理を、佐久間くんのおうちで。
本当は康二くんを誘っていたけれど、俺も便乗させてもらった。
ついでに近くに居た俺にも声をかけてくれて、超ハッピー！
秒でママにメールしたら、テスト頑張ったからいいよーって。
本気で頑張って良かった、心からそう思うよ。
お料理が得意な康二くんに、味の評価をしてもらいたかったんだって。
可愛いよね、佐久間くん。
何を作ってくれるのかな、なんてワクワクしながら佐久間くんと康二くんについて来た。
何度か来たことのある、広くはないけれど良い感じの雰囲気の部屋....だったはずの場所。
物が多いからね、この家は。
きっとアニメグッズを仕舞えばもっと素敵になるんだろうけど、まぁたくさんのお嫁さん達と同棲してるんだからしょうがないよね。
「さっくん、何作ってくれんの？」
「へ....ぁ、えぇと....カレー。」
「カレー！？誰が作っても一緒やんか！」
「まぁね、そうなんだけどね....」
佐久間くんが取り出したのは、どこにでもあるような普通のカレールー。
知念くんがCMしてるやつの、中辛。
そういえば佐久間くん、知念くんと仲良かったよなぁ....なんてぼんやりと考える。
「....さっくん、もしかして何か悩んでたりする？」
「え....？」
「いや、違かったらごめんやけど。もしかして相談事の口実に、料理食べて〜って誘ってくれたんかなぁって思って。」
「....意外と鋭いね、康二。」
ぼんやりと考えている俺をよそに、なんだかテンションの低い佐久間くんといつになくお兄ちゃんぽい康二くんが会話を進める。
これはカレーにありつけるのは暫く先になりそうだ、きっとそういうパターンだ。
でもね、いいよ。
佐久間くんにだって、悩み事の一つや二つあるもんね。
いつも元気でいてくれるから忘れがちだけれど、それが当たり前だもん。
いつもは俺が相談させてもらうことが多いけれど、たまにはこういうのもアリだよね。
むしろ頼ってもらえるなら、俺は嬉しいよ。
「ご飯なんて後でええから、とりあえず話聞かせてや。ラウールもそれでええやろ？」
「勿論。力不足かもしれないけど、聞いて受け止めるくらいなら俺にもできるよ！！」
「ありがと、二人共....じゃあお言葉に甘えさせてもらおうかな。」
空のテーブルを三人で囲む。
一呼吸置いてから、佐久間くんが口を開いた。
「俺....恋煩っちゃった。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 622人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まなお(プロフ) - 智子さん» ありがとうございます！のえあべ…好きなんですよ(*^^*) (2021年7月14日 15時) (
レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
智子 - のえさんんが、、、本当にいいお話でした (2021年7月2日 1時) (レス) id: 6bcad947d7 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - EYEさん» のえさん、阿部ちゃん、かっくんの三角関係を妄想している途中です。形になりそうだったらアウトプットするので、暫しお待ちくださいね！ (2020年8月18日 17時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
EYE(プロフ) - まなおさん» ほんとですか！絶対見ます！！笑 (2020年8月18日 17時) (レス) id: c74add9456 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - EYEさん» ありがとうございます！！のえあべ、完全に沼でした…！！またそのうちのえあべ書くと思います。その時はまた、お付き合いくださいね！！ (2020年8月18日 16時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まなお
| 作成日時：2020年5月15日 20時
