30 破壊力満点 ページ35
まだ熟していない青い果実みたいな少女。
その未成熟さが
逆に
潤之進の加虐心をかきたてる。
誰にも見せたことがない少女の秘密の扉を
むりやりこじ開けようとしている自分に
潤之進はひどく興奮を覚えた。
潤之進の指は止まらない。
一個の生き物のように
じわじわと
秘所をめざして
奥へ奥へと蠢きながら這っていく。
潤之進の指の動きに合わせるように
少女の細い体が
ぴく･･
ぴく･･
と
かすかに震え
「･･っ････、･･ﾝ･･」
と
消え入りそうな声が唇からもれてくる。
それがなんとも艶めかしい。
これは
眠りを妨げられることへの抗議の声なのか？
それとも
この少女は
潤之進の指の動きに『感じて』いるのか？
潤之進を突き動かしているのは加虐心か？
それとも征服欲か？
もう潤之進本人にも分からない。
少女の太ももを這い上がっていく潤之進の指先が
だんだん熱く
そして湿り気をおびてきた。
もう少し、もう少しで
少女の足の付け根に指が届く･･
という時
潤之進の指先に伝わってきたのは
ぬるり･･
と濡れた感触。
ハッと潤之進は息を飲んだのだが
それと同時に
少女が
膝をすりあわせるようにして身をよじり
白い喉をクッとそらして
「‥いや･･あ･･んっ！」
鼻から抜けるような
甘い
掠れた声で
啼いた･･。
その声は
潤之進から
すべてを奪い去るに十分な威力を持っていた。
思考も身動きも
何もかも止まってしまった。
石のように固まって動けない潤之進。
動けないのは潤之進だけではない。
とおの昔に
恥じらいなんぞドブに捨ててしまったおツル婆ぁでさえ
少女の甘やかな喘ぎ声に
顔を赤らめ
固く体を強張らせている。
喘ぎ声一つでなんたる破壊力！
･･と、そこに
バァアンンッ☆！！
雷でも落ちてきたかのような大きな音！
戒めが解けた潤之進が
弾かれるように顔を上げると
このボロ家のガタピシ軋む戸がバッキバキに壊されていた。
そして
薄暗く狭い室内いっぱいに
なだれ込んでくる眩しい外の光。
そこに潤之進は見た。
眩しい光を背に
一人の男が仁王立ちしているのを。
逆光で顔はよく見えないが
それでも
この男が火を噴くように怒っているのが
潤之進には分かった。
だって･･
この一見小柄な男の体から
青い炎のような殺気がうねりながら立ち上るのが
潤之進の目には
ハッキリと見えたから‥！
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作者名：はっしー
作成日時：2018年5月16日 0時
