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「Aちゃん、
俺と、付き合ってくれませんか？」
日曜の夜の人がまばらな中、彼はそう切り出した。
「大晴くん、」
「…はい、」
「ここさ、思い出の場所なの。あそこのテラスも、少し歩いたところにある雑貨屋さんも。」
彼が構えた表情で待ってる。
「前の彼氏との。」
なんてひどい女なんだと怒るかな、とも思った。
「そっか、…好きなんやな。」
「…怒らないの？」
「怒らんよ。…まあ、かなりショックやけど。
でも、なんか嬉しそうやもん」
そっか、
そう呟いて上を向いて赤くなった鼻をすすった彼。
「その彼氏とはやり直せへんの？」
「もう、いないの。」
「は？」
「彼は、もう死んだんだって。
…そう言って、どっか行っちゃった。」
実際には、どっか行ったわけではない。
ここからさほど離れてないところにいるはずなんだ。
つい１年前まで彼と一緒に歩いた場所。
今は、この道を私たちは別々に歩く。
彼は他の女の人と、私は1人
「振られたのに、何回もしつこいけど。」
急に暖かくなった気がした。
「たぶん今、この世で1番Aちゃんのこと好きなん、俺やと思う。
やって、…」
久しぶりに誰かの愛に触れたからかもしれない。
「…大阪。」
「へ？」
「また大阪、行ってみたいかも。」
こんなことを言ってしまったのは、彼のその言葉には確かに愛が溢れていた。
「待っとるから！」
そう言った彼の赤くなった顔が忘れられなくて。
その年が終わるまでに、私は彼にお願いしますと返事をしたのだった。
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コロ - ヤバイです。素敵な作品でみいってしまうというか、、、すごく感動しました！こんな神作始めてです！ (2020年5月15日 21時) (
レス) id: b14fc19f6c (このIDを非表示/違反報告)
那都(プロフ) - とても面白かったです！大晴くん推しなので、くっついてくれて嬉しかったです！1つ気になるのですが、あのオーナーは誰を想定していたんですか？私の中では室くんだったんですが、、教えて頂けたら嬉しいです！ (2019年11月25日 22時) (レス) id: c96a99fffa (このIDを非表示/違反報告)
はらへり - わぁぁぁ！気になります気になります！前回の作品に続いて応援しています！楽しみにしています(^ ^) (2019年6月12日 18時) (レス) id: aacee0baab (このIDを非表示/違反報告)
純鈴(プロフ) - 凄い面白いです！これからの展開にドキドキしてます。更新頑張ってください。待ってます！！ (2019年5月28日 23時) (レス) id: f70ff81fc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう
| 作成日時：2019年5月19日 20時
