[AU、アンテ]愛に溺れて窒息死

……マスタード2 ページ5

上を見ると、鳥居の上に誰かいる

そして私の前に降りてきた


…それは人とは言い難い見た目をしていた

骨、のような…妖怪？

赤色の着物をきていて、目の横には化粧がうっすらされている


『…アナタは、妖怪？』

「それ以外に何者だと？ニンゲン」


そうか…神社に住む妖怪を大人たちは怖がったんだ


話をしているうちに私たちは仲良くなっていった

名前は

『ます、ますたぁ…ど？』

「おう、マスタード」


そうそれ

彼は優しくて、とても面白いひと(ひと？)だった

それから私は、この場所に来る回数が増えていった

…そして彼に惹かれていった


母はそんな私を心配したが、『大丈夫、友達がいるから』と言うと
それ以上はいってこなかった



「…そろそろいいか」



ある日、彼は奥の(彼にとっての)お家に招待してくれた



「俺は、お前が好きだ…だから一緒にいてほしい」

ほんとに？

『嬉しい…うん！私も、同じ気持ちだったよ！』


お互い幸せなはずなんだけど
悲しそうな顔をして、彼は語り出した


「…本当かよ。ニンゲンは俺より早く死ぬだろう？
一緒になんていれないくせに、よくもまぁ無責任なことに『はい』と言えるよな」

『あっ…』


そうだね
私が死んでから、アナタはあと何年生きるんだろう


『じゃあさ、来世でも愛してよ』


____________________


『ひっ……い゛っやだ…いやだ！
離して！離してよ！！』

「本当の事を思い出しといて逃げるのは卑怯だぜ？」


あの時の、若いが故の馬鹿な私の発言が

来世の私の鎖となるなんて

考えもしなかっただろうな



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事実をつくろう？

子供という名の



夕暮れの

小道をゆくは

君の夢

いきはよいよい

帰りは怖い






++++

帰りは怖いっつうか来世は怖い

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