心臓に悪い ページ26
キ「こういうところはガキのままだな」
アルベルはそう言うと
ふっと笑って私の口の端についた餡を指で掬い取った。
『え…』
一瞬何が起きたかわからなかったけど
時間差で心臓がばくばくと暴れ出す。
アルベルの指が…私の唇に触れた？
餡がついていた恥ずかしさより
アルベルに触れられた恥ずかしさの方が大きくて
唇を押さえながら悶えていると
キ「そういうところも変わらねぇな」
ってくすくす笑い声が聞こえてくる。
恋人同士になってからもう随分経つけど
こういう不意打ちにはいつまで経っても慣れない。
だって仕方ないじゃない。
アルベルは元々かっこいいのに
そのかっこよさが年々増すんだから
本当にタチが悪い。
私の心臓は鍛えても鍛えても敵わなくて
目があって見つめて見惚れての繰り返し。
もう、ほんと心臓に悪いんだから…
ふぅーっと長い息を吐いて心を落ち着かせる。
ようやく顔の火照りが引いてきた頃、
アルベルが口を開いた。
キ「お前…大看板に戻ってくる気はないか？」
『え？』
キ「カイドウさんはお前を戻したがってる。次の遠征にも連れて行くつもりだ」
『そう…なんかカイドウさんらしくないね。私の意見なんか聞かずに命令すればいいのに』
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まあや(プロフ) - 箱さん» 箱さん、この作品を読んでくださりあたたかいコメントまでありがとうございます。とても励みになります！ (2023年1月17日 0時) (
レス) id: 6ddb893b1b (このIDを非表示/違反報告)
箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2023年1月16日 15時) (レス) @page50 id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Maaya | 作成日時：2022年9月29日 15時
