Bright (ページ18)

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side waku

黒「あ！おはよーAさん！...って、顔どーしたの？！」

まだ数人しか来ていない楽屋。

いつも誰よりも早く来ているAさんが居なくて、みんなで話してたところだった。

黒ちゃんの大声に見ていたスマホから顔を上げると、頬っぺたに絆創膏を貼ったAさん。

『みんな遅くなってごめんね、朝、プリンにひっかかれちゃって...笑』

プリンっていうのはAさんが飼ってる猫の事で、

写真を見せて貰ったり、よく話も聞くんだけど、

なんだろ、この違和感。

Aさん、笑ってるけど、なんかおかしい。

元「 …なー檜山、なんか今日Aさんちょっと変じゃね？」

檜「俺も思った、なんか無理してる感じする。」

隣にいた檜山に、周りに聞こえないくらいの声で話しかけると、同じ事を思ってたらしい。

いつも通り、みんなに挨拶してから、スケジュールの確認とか、ケータリングの準備とか、仕事に取り掛かっているけど、

どこか、辛そうな顔をしていて、

多分、聞いても、大丈夫だよって言って、何があったかは言ってくれないと思うんだよな、

俺たちに心配かけたくない、迷惑かけたくないって思いが人一倍強い人だから。

聞くだけ聞いてみるか、このままだと気になるし、

元「 Aさん、」

『あ、湧くん、おはよう。どうしたの？』

元「なんかあった？」

『 ......え、』

何、その反応。

俺が何かあったって聞いた瞬間、目を泳がせて、あきらかに暗い表情になった。

てか、近くで見たら顔が青白い気がする。

元「体調悪い…とか？」

『 ...ううん、大丈夫、だよ、』

元「 ...ほんと？」

『うん、ほんとだよ。』

いつもなら、目を合わせて話すAさんだけど、今日は目が一向に合わない。

もう聞かないで欲しいってオーラが出てるような気がして、それ以上何も言えなくなった。

結構長く一緒に居るけど、俺たちはAさんのプライベートはよく知らない。

真面目な人だから、俺たちに対してもこっちから話すまでは深く聞いて来ないし、プライベートを詮索したりしない。

そういうAさんだから、こうやって俺たちに近い位置の仕事が任されてるんだと思うけど、

ほぼ初めて見る、あんな表情見たら、さすがにほっとけない。

俺らには、話せないかな、

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