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『 あれ？ここさっきまでみんなが練習してた部屋？』
Aさんを連れてきたのは、さっきまで俺たちがダンスの自主練してた部屋。
今はみんな楽屋とか、他の仕事に行っちゃってるから誰もいない。
内 「 うん、中入って窓から外見てみて、」
『 ……あ！桜だ、』
さっきふと外見た時気づいたんだよね、
その時はもう桜咲いたんだなーくらいにしか思わなかったけど
気づいててよかった。
内 「 ごめんね、そんなにたくさんじゃないし、こんな所からだけど、」
『 ううん、そんな事ないよ。綺麗…』
数本しかない桜をほんとに嬉しそうに見つめているAさん、
喜んでくれて、俺も嬉しいな、
『 …私ね、子供の時から桜が大好きで、その時は一年中咲いてたらいいのになって思ってたの。』
内 「 うん、 」
『 でも、今大人になって、すぐに散ってしまうっていう儚さも桜の魅力なんだなって思うの、』
そう言って、窓のところに肘をついて桜を見つめる横顔がすっごく綺麗で、儚くて、
桜よりもAさんから目が離せなくなる。
『 …ありがとう内村くん。今年はお花見出来たよ、』
内 「 ぜーんぜん。俺もAさんと見れて良かったよ。」
『 今度はみんなで見たいねぇ、』
内 「 …うん、そーだね、」
本当は、2人で、もっとちゃんとした場所で見たい
けど、そう言ったら困らせちゃうから、
『 綺麗だね… 』
今日はこの笑顔が見れたからそれでいいや。
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作者名：あい | 作成日時：2023年3月23日 2時
