狼 が 三 匹* ページ3
「あ、来た来た」
2-Dらしき教室に近づくと教室の扉の前で立っている、眼鏡の顔が整った男の人がそう、言ってきた。
「こんにちは。俺はこのクラスの担任の西栗です。これから宜しくね?」
そう言ってウィンクする姿は教師とは思えなくて、この人で大丈夫かなと心配になった。
その心配はあながち間違ってはいなかったのに気づくのは、学校生活に慣れてきた頃。
***
「入ってきていーよ」
中から漫画でしか聞いたことのない台詞に少々緊張しながら教室の扉を開けると集まる視線。
その視線に一瞬、入るのを躊躇ったが、足を無理矢理動かして教卓の前に立った。
「初めまして、三好Aです。前の学校では学級委員や諸々押し付けられてました。これから宜しく御願いします」
深々と礼をすると所々から聞こえるヒソヒソ声。
その声に耳を傾けるとこんなものが。
「この子、発育良くね?」
「それ思った。胸柔らかそー」
「やば、俺勃ってきた」
「それはヤバイだろ。今日からおかずにすんの?」
なんて、まぁ最低なものが多々。
引き気味に顔を上げると今までなんとなく察していたものが事実だとわかる。
(此処、男子高でしょ…)
女子が居ないなと思ったし、お母さん昨日ニヤけて「夢見た逆ハーレムが叶うわ〜」なんて言ってたし、校長先生気ぃ使ってるみたいだったし。
わかってたけど。
もうなんとなく察してたけど、地獄だよね。
自己紹介をした後、皆の前でそんなことを考えていた。
***
あの後、質問Timeへとなった一時限目が終わり、暇な国語総合、化学基礎、その他諸々の授業を乗り越えてお昼休み。
お母さんの作ってくれた愛妻弁当並に愛が込もっている弁当を食べながら、今日は濃い一日だったなぁ…とぼーっとしていた。
「うわっ、めっちゃ美味そ!ちょっと貰うわ〜」
急にそんな声が聞こえたかと思うと、何処からか伸びてきた手によって私の卵焼きが奪われた。
…誰だよ私の卵焼き奪ったの
1324人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こゆき(プロフ) - 性癖ぶっ刺さりすぎて続き読みてぇ〜w (2022年8月18日 9時) (レス) @page33 id: b05dbfc063 (このIDを非表示/違反報告)
歌い手の信者 - マジであんな性癖ありそうですね!wwwwwww! (2020年6月13日 10時) (レス) id: cff600fdbd (このIDを非表示/違反報告)
あやのり(プロフ) - 初見です!続きが楽しみです! (2019年11月5日 23時) (レス) id: cb1eae126a (このIDを非表示/違反報告)
Aki - なんじゃこりゃ!!めっちゃ好きすぎてホンマに死にそーですww楽しく読ませて頂きました!!これからも頑張ってください!!そして、戻ってきて。゚(゚^ω^゚)゚。 (2019年7月20日 13時) (レス) id: 3edc3c3d7d (このIDを非表示/違反報告)
さく - 終わってます!終わらないで!戻ってきてください…!(´;ω;`) (2019年7月4日 18時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みるちょ | 作成日時:2018年6月9日 22時